黒縁[語句情報] » 黒縁

「黒縁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

黒縁の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
四 七月三十一日。 欝陶しく、物悲しい日。 新聞は皆|黒縁だ。不図新聞の一面に「睦仁」の二字を見つけた。下に「先帝御手跡」とある。孝明....
名娼満月」より 著者:夢野久作
が御機嫌伺いに参りましても根府川の飛石伝い、三尺の沓脱は徳山|花崗の縮緬タタキ、黒縁に綾骨の障子。音もなく開きますれば青々とした三畳敷。五分|縁の南京更紗。引ず....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
だ》がすこし覗いている中年の長身の紳士だった。無髭無髯《むしむぜん》の顔に、細い黒縁《くろぶち》の眼鏡《めがね》をかけ、脣が横に長いのを特徴の、有名なる私立探偵....
魔都」より 著者:久生十蘭
って、ずっと見てゆくと、なるほど畳の裏藁があっちにもこっちにもはみ出し、おまけに黒縁《こべり》の上にもあちこちに藁屑がのったままになっているから、昨夜か今朝、出....
秋深き」より 著者:織田作之助
ほど大柄だとわかった。男の方がずっと小柄で、ずっと若く見え、湯殿のときとちがって黒縁のロイド眼鏡を掛けているため、一層こぢんまりした感じが出ていた。顔の造作も貧....