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黒船
「黒船〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
黒船の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
傘をさしかけた黒ん坊の子供と、忘却の眠に沈んでいても、新たに水平へ現れた、我々の
黒船《くろふね》の石火矢《いしびや》の音は、必ず古めかしい君等の夢を破る時がある....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
のです。
何でも稲見の母親が十《とお》か十一の秋だったそうです。年代にすると、
黒船が浦賀《うらが》の港を擾《さわ》がせた嘉永《かえい》の末年にでも当りますか―....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
夏にかけて、鈴ヶ森の縄手に悪い狐が出るという噂が立った。品川に碇泊している異国の
黒船から狐を放したのだなどと、まことしやかに伝える者もあった。いずれにしても、そ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
着する前において、アメリカ・インディアンが白人の存在を全く考えなかった如く、また
黒船が来航する前において、蒸気船を駆使して大洋を乗切っているアメリカ人のあること....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は昔からあったんですが、今度の大流行はやはり外国船のおみやげです。そんなわけで、
黒船《くろふね》は悪い病いをはやらせるという噂が立って、江戸の人間はいよいよ異人....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
係からでしょうか、江戸の人で川越に親類があるとかいうのはたくさんありました。例の
黒船一件で、今にも江戸で軍《いくさ》が始まるように騒いだ時にも、江戸の町家で年寄....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ら一朱銀を受け取って、今更のように手の上で眺めた。改めて註するまでもなく、異国の
黒船防禦のために、幕府では去年の九月から品川沖にお台場を築くことになった。空前の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「何事がおこったんです」 「まあ、お聴きください。毎度お話をする通り、嘉永六年の
黒船渡来から、世の中はだんだんに騒がしくなって、幕府でも海防ということに注意する....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ならぬというのであった。付近の信者はみなそれを信じた。大地震、大風雨、大コロリ、
黒船騒ぎ、大老|邀撃、それからそれへと変災椿事が打ちつづいて、人の心が落ち着かな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
めて柔術や剣術を指南していた。 江戸末期の世はだんだんに鬧がしくなって、異国の
黒船とひと合戦あろうも知れないという、気味の悪いうわさの伝えられる時節である。太....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ても碌な相談でないことは判ろうじゃありませんか」 「むむ」と、半七はまた考えた。
黒船の帆影が伊豆の海を驚かしてから、世の中は漸次にさわがしくなった。夷狄を征伐す....
「鯉」より 著者:岡本綺堂
になった。 鯉の一件は嘉永六年の三月三日、その年の六月二十三日には例のペルリの
黒船が伊豆の下田へ乗り込んで来るという騒ぎで、世の中は急にそうぞうしくなる。それ....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
どんな逆の風でも船を走らして、出没自在の海賊の棟梁、なんでも八丈島沖の無人島で、
黒船と取引もしていたッてえ、あ、あ、あの松五郎の娘……あの松五郎の娘が、お玉だッ....
「孟母断機」より 著者:上村松園
儒者、安井息軒先生の、右のお言葉を連想するを常としている。 嘉永六年アメリカの
黒船が日本に来て以来、息軒先生は「海防私議」一巻を著わされ、軍艦の製造、海辺の築....
「『火星兵団』の作者の言葉」より 著者:海野十三
つ地球へ向けて、手をさしのべてくるかもしれません。 嘉永年間、浦賀へアメリカの
黒船が来たとき、日本人はおどろきましたように、大宇宙の
黒船は、いつ地球へ、とつぜ....