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「黒鍬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

黒鍬の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
田英次郎、西丸小人目附平岡|唯八郎、井上又八、使之者志母谷金左衛門、伊丹長次郎、黒鍬之者四人が出張した。それに本多家、遠藤家、平岡家、鵜殿家の出役があって、先ず....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いかも知れませんが、今日の千駄ヶ谷の一部を俗に新屋敷と唱えまして、新屋敷六軒町、黒鍬町、仲町通りなどという町名がありました。いつの時代にか新らしい屋敷町として開....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
たので、子供たちも内々驚いていました。 その日はそれで済みましたが、あくる朝、黒鍬の組屋敷にいる大塚孫八という侍がたずねて来て、御主人にお目にかゝりたいと云い....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
がまだ曲輪にいた頃、梅甫とたびたび張り合った腰本治右衛門なのです。――元は卑しい黒鍬組の人足頭にすぎなかったが、娘が将軍家のお手かけ者となってこのかた、俄かに引....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の木のかげに隠れて、腰繩手錠をかけられた不幸な村民を見ていたことがあるが、貧窮な黒鍬や小前のものを思う彼の心はすでにそのころから養われた。馬籠本陣のような古い歴....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ずつ振る舞いましょう。」 この話が村方へ知れ渡るころには、小手桶をさげた貧窮な黒鍬なぞが互いに誘い合わせて、本陣の門の内へ集まって来るようになった。その朝は吉....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
は、山の売値がいくらか割がいいというところに釣込まれて、山師に山を売ると、山師が黒鍬をつれて来て、山を掘っくらかえしてしまう、美しい天然の形をしていた山が、デコ....
じいさんばあさん」より 著者:森鴎外
のに」と云ったと云うのである。松泉寺と云うのは、今の青山御所の向裏に当る、赤坂|黒鍬谷の寺である。これを聞いて近所のものは、二人が出歩くのは、最初のその日に限ら....
怪しの者」より 著者:国枝史郎
しは大音に呼びました。 「お屋敷の方々お出合い下され、江戸|柳営より遣わされた、黒鍬組の隠密が、西丸様お企ての秘密を探りに、当屋敷へ忍び込みましてござる! 生か....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
えぬ御番城の巨大な影が、山のように空の半ばをふさいでいる。 垣隣りは、城勤めの黒鍬の者か、足軽のような軽輩な者の住居らしい。その境の掘井戸へお吉がなにげなく水....
大岡越前」より 著者:吉川英治
かに、きょうの越前守との会合に、気をつかっているかがわかる。 「ここは、奥庭口の黒鍬部屋でおざる。実は、あなた様をお待ち申している方々があるので、お上が吹上へお....