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「黙坐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

黙坐の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
コティンを含有するためなりという。 我ら会員はホップ夫人とともに円卓をめぐりて黙坐《もくざ》したり。夫人は三分二十五秒の後《のち》、きわめて急劇なる夢遊状態に....
武蔵野」より 著者:国木田独歩
て野や林や永久《とこしえ》の夢に入りたらんごとく。午後犬を伴うて散歩す。林に入り黙坐す。犬眠る。水流林より出でて林に入る、落葉を浮かべて流る。おりおり時雨しめや....
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
事でも思い返すと相当のジャスチフィケーションはある者だ。悪るかったと気がついたら黙坐して思い返すに限る。 あくる日学校で和歌山県出の同僚某に向って、君の国に老....
島原の乱」より 著者:菊池寛
で、家光の不興は甚しい。一言も下さずに奥へ立った後を、夜半に及ぶまで宗矩は端然と黙坐したまま退かない。我を折った家光は、ついに宗矩の言を聴いて見るとこうである。....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
に一着を輸さなければならぬ。それも厭なりこれも厭なりで、二時間ばかりと云うものは黙坐して腕を拱《く》んで、沈吟して嘆息して、千思万考、審念熟慮して屈托して見たが....
虚子君へ」より 著者:夏目漱石
すると自分はどうしてもここにいるべきではないとなる。宅《うち》へ帰って、一二時間黙坐して見たいなんて気が起ります。 そのくせ周囲の空気には名状すべからざる派出....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、或いは、かりそめに無念無想の境を作ろうとしているのか、とにもかくにも暫くの間、黙坐をしていた弁信は、やがて帯を解き、緇衣《しい》を解いて衣桁《いこう》にかけ、....