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黙拝
「黙拝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
黙拝の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
《かみざ》に坐ると勿体《もったい》らしく神社の方を向いて柏手《かしわで》を打って
黙拝をしてから、居合わせてる者らには半分も解らないような事をしたり顔にいい聞かし....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
時まざまざと、目前の雲に視て、輝く霊巌の台に対し、さしうつむくまで、心衷に、恭礼
黙拝したのである。―― お米の横顔さえ、※たけて、 「柘榴寺、ね、おじさん、あ....
「三国志」より 著者:吉川英治
をみて、その冴えない顔色に、まず、憂いをともにした。 徐庶は、面を沈めたまま、
黙拝また
黙拝して、ようやく眉をあげた。 「ご主君。あらためて、今日、お詫びしなけ....
「三国志」より 著者:吉川英治
中を、歩々、水の如くすすんで、周瑜の祭壇に到るや、その前にぬかずいて、やや久しく
黙拝していたが、やがて携えてきた酒、その他の種々を供え、霊前に向ってうやうやしく....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
れは高氏の微行の姿だった。 やがてその高氏も、雨のような虫の音の中で、土饅頭へ
黙拝していた。それから、人間さまざまな運命やら時局の急にたいして、何かを思いつめ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
た。そして読みおわると、ほっと、凄愴な面色を醒まして、先帝の霊壇に、また長いこと
黙拝してしずかに退がった。 後世の水戸学者は、これを評して「彼の狡奸だ」といっ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
と、松千代の俗名をお位牌にしるして香華をささげ、太兵衛、善助などとともに、謹んで
黙拝していた。 いつか黄昏れかけている。蜩の声が高い。 「お菊さん。昆陽寺の坊....