黙諾[語句情報] » 黙諾

「黙諾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

黙諾の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
勧誘するのも君の自由だがね」 事務員はそう云って、彼女の出入《しゅつにゅう》に黙諾を与えてくれたりした。 広い運動場に集っている生徒のなかへ、お島の洋服姿が....
婦系図」より 著者:泉鏡花
かなる貴婦人がなすっても仔細ない美徳であるし、両親もたって希望なり、不問に附して黙諾の体でいる。 ト今夜もばたばたと、上草履の音に連れて、下階の病室を済ました....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
手を打って人を呼び、筆墨の用意にとりかからせたが、それと聞いて、いやとも言わず、黙諾の形を示していた児島なにがしといわれた武士は、 「いいですか、せっかくの名作....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
う遅いですよ、黙っていたのは承知のしるしなんですからね」 いかにも、黙許とか、黙諾とかいう不文律はあるにはあるけれど、それをこの場合、米友に向って強圧的にはめ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
な。勿論、淫魔を駆って風紀を振粛し、且つ国民の遊惰を喝破する事業じゃから、父爺も黙諾の形じゃで、手下は自在に動くよ。既にその時もあれじゃ、植木屋の庭へこの藁草履....