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「黙阿弥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

黙阿弥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大川の水」より 著者:芥川竜之介
むさしの》の昔は知らず、遠くは多くの江戸|浄瑠璃《じょうるり》作者、近くは河竹|黙阿弥《もくあみ》翁《おう》が、浅草寺《せんそうじ》の鐘の音とともに、その殺し場....
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
い鳥の声が、瀬戸物の破片を擦り合すような鋭い叫声を立てている。 私は芝居で見る黙阿弥《もくあみ》作の「蔦紅葉宇都谷峠《つたもみじうつのやとうげ》」のあの文弥殺....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ばとか呼んでいたのである。鍋焼うどんが東京に入り込んで来たのは明治以後のことで、黙阿弥の「嶋鵆月白浪」は明治十四年の作であるが、その招魂社鳥居前の場で、堀の内ま....
正義と微笑」より 著者:太宰治
二人で実に考えた。春秋座には歌舞伎の古典が歓迎されるだろうという兄さんの意見で、黙阿弥や逍遥、綺堂、また斎藤先生のものなど色々やってみたが、どうも左団次や羽左衛....
日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
の諸国の大地震で、伏見城の天守が崩壊して圧死者が多かった。この伏見の地震は、河竹黙阿弥の地震加藤の史劇で有名な地震で、石田三成等の纔者のために斥けられて蟄居して....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
月、九月、十月の六回興行に過ぎなかった。今日では一年十二回の興行である。たとえば黙阿弥作の「十六夜清心」や「弁天小僧」のたぐい、江戸時代には唯一回しか上演されな....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
そのころのことである。島原の新富座で西郷隆盛の新作の芝居が打たれた。あれは多分|黙阿弥の脚色に成ったものであったろう。連日の大入であったそうである。この芝居へも....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
っていたいろいろの階級の「雄弁」への憧れが、おぼろげながら示されているようです。黙阿弥になると、もう、あの世話物の調子自身に、江戸末期の庶民の「快弁」が、痛切な....
役者の一生」より 著者:折口信夫
けた。団十郎になると、女形は大分辛かったらしい。団十郎が活歴物をするようになり、黙阿弥の裏に居た桜痴が表面に出て来た時代が丁度源之助の青年から壮年の頃であったか....
怪談劇」より 著者:岡本綺堂
田利剣」で累を見せているくらいで、他は真の怪談劇と云うべき物では無いようである。黙阿弥にも「小幡小平次」以外には、怪談劇らしい物は無い。明治になってから「箱根鹿....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
演劇改良と改作 演劇天覧――「勧進帳」の訂正――狂言作者志願――浄瑠璃本濫読――黙阿弥の正本 鶴蔵と伝五郎 猿若町の市村座――新蔵のお三輪――弥次喜多の芝居――....
源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
二十三年であった。 二十三年の七月、市村座――その頃はまだ猿若町にあった――で黙阿弥作の『嶋鵆月白浪』を上演した。新富座の初演以来、二回目の上演である。菊五郎....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
ある。が、坪内君が『桐一葉』を書いた時は団十郎が羅馬法王で、桜痴居士が大宰相で、黙阿弥劇が憲法となってる大専制国であった。この間に立って論難批評したり新脚本を書....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
十六歳。明治以後は多く振るわざりしが、江戸末期における著名の狂言作者の一人にて、黙阿弥らの先輩なり。「鬼神お松」「鈴木|主水」「おその六三」「明がらす」など、そ....
自来也の話」より 著者:岡本綺堂
手(岩井粂三郎)、高砂勇美之助、大蛇丸(嵐|璃寛)などであった。 この脚色者は黙阿弥翁である。翁が後年、條野採菊翁に語ったところによると、河原崎座の座主河原崎....