» 鼇

「鼇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鼇の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「悟浄出世」より 著者:中島敦
うと思われたからだ。しかし、悟浄は失望せぬわけにいかなかった。洞《ほら》の奥で巨鼇《きょごう》の背に座った黒卵道人《こくらんどうじん》も、それを取囲む数十の弟子....
「古狢」より 著者:泉鏡花
墓に灯れていそうに見えるから、だと解く。――この、お町の形象学は、どうも三世相の鼇頭にありそうで、承服しにくい。 それを、しかも松の枝に引掛けて、――名古屋の....
「運命のままに」より 著者:豊島与志雄
下に妙に引き緊った口元には才智の閃きが見られた。いつもハイカラなローマに結って、鼇甲の簪を一つ※していた。それが彼女の細い頸の上に重そうに見えた。彼女は物を正面....
「椎の木」より 著者:豊島与志雄
掛けた時、良一は用件をきりだすのに困った。伯父は何かの印刷物をもてあそびながら、鼇甲ぶちの大きな眼鏡ごしに、じろじろ良一の方を眺めた。めったに顔をみせたことのな....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
雪に喉を潤し、昼食をとりながら眺望に耽った。 先ず行手西北の方を望むと、近く大鼇の背に似た湯沢山（根名草山の南方にある山で、地図に記名してなく、又名を知らない....