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鼠算
「鼠算〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鼠算の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
つも熱狂の巷となるのである。 さりながら、相撲道にも大分二一天作の五が十になる
鼠算が流行って来て、折角の青天井になお一つ天井が出来、掛小屋が常設館という厳めし....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
うでは上ったりですよ。おかげさまで、これごらんなさい、帳面尻《ちょうめんじり》が
鼠算《ねずみざん》のように殖《ふ》えてゆく。どうです、おばさん、元金が利息を生み....
「われらの家」より 著者:宮本百合子
気分は、左様云う reasoning ではなおらなかった。 不快な心的状態は、
鼠算に不快な考を産む。第一、当分は移れないと定って居るのに、此程、周囲の不愉快を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
人口調節になったのだという人の説と、これもまた一理あって、人間は鼠をつかまえて、
鼠算だのなんのと愚弄《ぐろう》嘲笑するけれども、人間それ自身の殖え方が鼠には負け....
「愉快な話」より 著者:豊島与志雄
う。ところで、猫の皮は一枚相当の価格がする。皮をはいだ猫の肉を鼠に食わせ、そして
鼠算で繁殖する鼠を猫に食わせる。建物だけで、原料は何もいらずに、猫の皮が無尽蔵に....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
台としてできたといわれるけれども、この書物からして例の継子立の問題を説いている。
鼠算といって鼠はどれだけ繁殖するかの問題もあるが、ことさらに
鼠算の形になっている....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
かり、期間を限って鼠の買上を実施することになれば、その中間の何年間の如きは、最も
鼠算の繁栄に好都合な時であった。人類をも包含する日本全国の動物中で、首都の鼠族ほ....
「母の手毬歌」より 著者:柳田国男
っとこまったことには、天井は鼠の牧場となり、猫をたびたび征伐につかわさぬかぎり、
鼠算といってたちまち繁殖してしまう。それをまた狙って青大将という蛇がそとから入っ....