鼠花火[語句情報] »
鼠花火
「鼠花火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鼠花火の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「檸檬」より 著者:梶井基次郎
模様《しまもよう》を持った花火の束、中山寺の星下り、花合戦、枯れすすき。それから
鼠花火《ねずみはなび》というのは一つずつ輪になっていて箱に詰めてある。そんなもの....
「狐」より 著者:新美南吉
ささやきあったりしました。 稚児さんを見てるのに飽くと、くらいところにいって、
鼠花火《ねずみはなび》をはじかせたり、かんしゃく玉を石垣《いしがき》にぶつけたり....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
よ、訳なんか聞かなくっても、私御嫁なんかに行かないんだから」 「糸公御前の返事は
鼠花火《ねずみはなび》のようにくるくる廻っているよ。錯乱体《さくらんたい》だ」 ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
たしかにその一部を担任していなければならない。 花火は普通の打ち揚げのほかに、
鼠花火、線香花火のあることは説明するまでもあるまい。
鼠花火はいたずら者が人を嚇し....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
を見ているとねむの花が桃色に咲いて、旅の田舎の思い出がふっと浮んできた。
夜、
鼠花火を買って来て燃やす。
チップ一円二十銭也。
(六月×日)
昼、浴衣を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
下がっていたのを、火の手が、藤蔓《ふじづる》にとりついた猿のように捉えると、火は
鼠花火の如く面白く走って、棚の上なる油単の元包みそのものに到着してしまうと、暫く....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
けた不敵者がありました。しゅうーしゅうーっと鳴りを立てて、七兵衛が甘睡の枕許に、
鼠花火のように襲いかかり、枕許の風呂敷を被せた兜様のものにカツンと当って七兵衛の....
「倫敦の一夜」より 著者:岡本綺堂
る。踊りながら歩いているのもある。自分勝手に花火をぽんぽん打揚げているのもある。
鼠花火のようなものを人の足もとへ投付けて、その火におどろいて飛び上るのを喜んでい....