鼠鳴き[語句情報] » 鼠鳴き

「鼠鳴き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鼠鳴きの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
り、一と思いに取ってくださる、御国のためだと思うてすれば、天井で鼠が忠と鳴くと、鼠鳴きして悦び合い、密会税何回分と纒めて前以て払い済ます事疑いなし。これほど気の....
女強盗」より 著者:菊池寛
派な男であった。ある日の夕暮、京の町を歩いていると、ある家の半じとみ(小窓)から鼠鳴きをして(浅草の六区や玉の井の女が鼠鳴きして客をよんだが、これは古代からのな....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
小屋同様な新しい仮家が建ち、紅や浅黄の暖簾がかけられ、白粉を下手に塗った丹波女が鼠鳴きをしたり、大量に買われてきた阿波女郎が、このごろ世間にあらわれ始めた三味線....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
と、一枚の菰を、番傘のように肩に巻いて、その掘建小屋を覗き歩いている女があった。鼠鳴きして、小屋の中の者を、呼び出そうとしては、失望して、彷徨っている売笑婦であ....
治郎吉格子」より 著者:吉川英治
「ちょいと……ちょいと……お兄さん」 橋の下から、石垣の蔭から、時々|艶かしい鼠鳴きが聞える。白い、手が招く。 船まんじゅう、という、売女たちである。――治....
旗岡巡査」より 著者:吉川英治
首と首とを絡み合ってよろけて来る。そして、細目に開けた大戸の隙から手招きしている鼠鳴きに呼び込まれ、そのままふらふらと登楼ってしまった。 ――それから、部屋へ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
りがとう。」 「行ってらっしゃい。」「ごきげんよう。」「また、今晩ね。」チュウと鼠鳴きだ。 狐につままれたかな。 ああ、椴松、椴松。さるおがせ。 ....