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鼡
「鼡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鼡の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
然と座っているのは、坂田藤十郎である。髪を茶筌に結った色白の美男である。下には、
鼡縮緬の引かえしを着、上には黒羽二重の両面芥子人形の加賀紋の羽織を打ちかけ、宗伝....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
こまれた。そこには古い机や椅子が積み重ねられてあった。だんだん目が馴れて来ると、
鼡がその間をちょろちょろするのがよく見えた。あんまり長く置かれると、退屈して、よ....
「ラ氏の笛」より 著者:松永延造
傷を取り消したいと願いながら、当惑した眼を彼れの枕元へと落した時、半ば広げられた
鼡色の風呂敷の中に、不図一枚の絵画と一本の日本風な横笛とを発見した。絵画は稍々《....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
あった筈だ。若宮からは貸してくれるか。 仏文の Corneille 全集一冊(
鼡色の表紙)〔Molie`re〕 全集三冊(合本して)および原書仏語辞書を送って....
「清修館挿話」より 著者:林芙美子
部屋へ帰つて一生懸命勉強しようと思いました。谷村さんは、下へ降りる時は、まるで、
鼡のようにチロチロと足音をしのばせましたが、別に誰も谷村さんが二階へ上つたのを見....