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鼬
「鼬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鼬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
ひねこびれた声を出し、頤《あご》をしゃくって衣紋《えもん》を造る。その身動きに、
鼬《いたち》の香《におい》を芬《ぷん》とさせて、ひょこひょこと行《ゆ》く足取《あ....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
ける。……烏帽子を被った鼠、素袍を着た猿、帳面つける狐も居る、竈を炊く犬も居る、
鼬が米舂く、蚯蚓が歌う、蛇が踊る、……や、面白い世界じゃというて、殿たちがものと....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
が声に驚いたように手を退けて言った。 「何しろ、水ものには違えねえだ。野山の狐｜
鼬なら、面が白いか、黄色ずら。青蛙のような色で、疣々が立って、はあ、嘴が尖って、....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
した。この顔が――くどいようだが――楊貴妃の上へ押並んで振向いて、 「二十だ……
鼬だ……べべべべ、べい――」 四 ここに、第九師団｜衛戍病院の白....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
思議と云う事は無いのだから。」 「でも、お前様、その猫がね、」 「それも猫だか、
鼬だか、それとも鼠だが、知れたもんじゃない。森の中だもの、兎だって居るかも知れん....
「女客」より 著者:泉鏡花
を楽みにしますから。でも、こんなじゃ、私の影じゃ、凄い死神なら可いけれど、大方｜
鼬にでも見えるでしょう。」 と投げたように、片身を畳に、褄も乱れて崩折れた。 ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
その中を蛇が這うように、ちょろちょろと鼠が縫い行く。 あの鼠が太鼓をたたいて、
鼬が笛を吹くのかと思った。……人通り全然なし。 片側は、右のその物置に、ただ戸....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
。……媼の形相は、絵に描いた安達ヶ原と思うのに、頸には、狼の牙やら、狐の目やら、
鼬の足やら、つなぎ合せた長数珠に三重に捲きながらの指図でござった。 ……不思議....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
が、はじめての客に帰りの俥まで達引いた以上、情夫――情夫（苦い顔して）が一度きり
鼬の道では、帳場はじめ、朋輩へ顔が立たぬ、今日来い、明日来い、それこそ日ぶみ、矢....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
草が鳴る……いや、何か鳴くですじゃ、…… 蟋蟀にしては声が大いぞ――道理かな、
鼬、かの
鼬な。
鼬でござるが、仰向けに腹を出して、尻尾をぶるぶると遣って、同一....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
のだ。 パリを立つ前に、ファラデーはナポレオンをちょっと見た。馬車に乗って、黄
鼬の大きな長衣を着こみ、頭には天鵞絨の帽子を戴き、鳥の羽がさがりて顔もほとんど見....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
ようで、見ないような一種の動物だそうだ。 猫の面で、犬の胴、狐の尻尾で、大さは
鼬の如く、啼声鵺に似たりとしてある。追て可考。....
「山吹」より 著者:泉鏡花
るばかり。間。酔眼を鯉に見向く）やあ、兄弟、浮かばずにまだ居たな。獺が銜えたか、
鼬が噛ったか知らねえが、わんぐりと歯形が残って、蛆がついては堪らねえ。先刻も見て....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
。彼奴の身体のこすりついた処は、そこから焦げねえじゃ治まらんとしてあるんで。へい
鼬が鳴いてもお呪禁に、柄杓で三杯流すんですから、おかみさん、さっさと塩花をお撒き....
「活人形」より 著者:泉鏡花
ん。またもや声に呼び出されて、得三再び室の外へ駈け行きたる時、幕に潜めるかの男は
鼬のごとく走り出で、手早く下枝の縄を解き、抱き下して耳に口、「心配すな。と囁きた....