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「鼻っぱし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鼻っぱしの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
け廻してるだから、捉《つか》まらねえや。俺はこうやって見てえて、魚が向うから来る鼻っぱしを掴《つか》むから逃がしっこなし」 一夜に四十里五十里を普通に歩いて、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
悪くなるということに自分が気がついて、自分がおびやかされています。 この町人の鼻っぱしの予想外に強いのに、後ろについている奴も遊び人上り、それを芸妓共が煽《あ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
聞いてみると、今まで自分がいい心持で眠っているところへ、不意に何物か現われて、鼻っぱしをガリガリと噛《かじ》ったものがあるから、驚いて跳ね起きたところだという....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ることを知って、竹島あることを知りませんでした。米友に至っては、巧者ぶった弁信の鼻っぱしを少々へし折ってやった気持で、揚々として舟を沿岸の一角につけてみました。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を、有効に行使してみる側面運動のほかにはないでしょう。 しかし、いきなり小判で鼻っぱしを引っこするような真似《まね》はできない。手蔓《てづる》のない、しかも焦....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
う浅からぬ底意もあるのです。 というのは、お角さんは、啖呵《たんか》は切れて、鼻っぱしの強いことは無類であって、この点では贅六《ぜいろく》人種などに引けを取る....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
もしい気がしない。 デモ倉や、プロ亀ときては、新しい方へ頭をつっこんで、かなり鼻っぱしが強いかと思うと、風向き次第で、からっきし腰が据っていない。そのくせに人....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の腋《わき》の下へ首を突込んで来たからです。 「こん畜生」 と言って米友は、その鼻っぱしを左の手で、かっ飛ばそうとして、はじめてその動物の鼻っぱしの強いことに、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
バへ。とても面白い面が集まるんだそうだ、全国的にな。全国的にそのトバへ面の変った鼻っぱしの強いバクチ打ちが集まって、ずいぶんタンカを切るそうだ。だから、行ってみ....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
ているのでした。 しかし、リリパットの皇帝は、敵の艦隊を捕虜にしたのですから、鼻っぱしが強かったわけです。使節団には、書類も談判も、みんなリリパット語を使わせ....
ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
ちの一疋が、もとから大分ぼろだった僕の外套を引裂いてしまうし。しかし僕はそいつの鼻っぱしを、杖で横から打ってやりましたよ。こんなに遠くても、そいつが鳴いたのが聞....
球突場の一隅」より 著者:豊島与志雄
、球をついていた村上に声をかけた。 「村上さん沢山負かしておやりなさい。この節は鼻っぱしばかり強くていけませんよ。」 こう云われておたかは眼で笑ってみせた。 ....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
やみ》の夜、ふっと消えうせるぐらい、安にとってはお茶の子さいさいだ。だからいやに鼻っぱしが強い。 銀二郎が見ると、守人は路傍にうつぶせに、じっと動かない。 ....
日記」より 著者:宮本百合子
同し易いところ。最上のものとつとめて中の下になる人生。 七月七日(金曜)晴 風強鼻っぱしの強いのと、精神の強いのとは違う。ほんとうの精神の大きさ、つよさ、明るさ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の、巾着切りか刑事見たいな、眼が迫って険しい、青いしゃっ面の、四十前後の、それは鼻っぱしの恐ろしい番頭君が、蟷螂さながらの敷居際の構えで、ヤッと片手の利鎌を振り....