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鼻を打つ
「鼻を打つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鼻を打つの前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
はいったかと思うとたちまち羽根を焼かれて、下へ落ちた。青臭いにおいが、ひとしきり
鼻を打つ。
あの虫のように、自分もほどなく死ななければならない。死ねば、どうせ....
「忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
章魚が、そこらに投げ出してある。なまぐさい臭いが人々の立ち騒ぐ袖や裾にあおられて
鼻を打つ。 『僕は全くの旅客でこの土地には縁もゆかりもない身だから、知る顔もなけ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
うすやみの空《くう》をいろどった。
と!
この時まで受身の形だった栄三郎は、
鼻を打つ鉄の香にひとしお強烈な戦志を呼びさまされたものか、はたしていきなり攻勢に....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
くらんで、黒闇《やみ》に慣れるまでにかなりのまがある。 ほこりのにおいがむっと
鼻を打つ。 水のようにひえびえとした空気に、板戸の継ぎ目や節穴をもれる陽が射し....