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鼻突き
「鼻突き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鼻突きの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「兎と猫」より 著者:井上紅梅
上で執念深く見詰めています。これは用心しなければならないのですが、幸いにSと猫と
鼻突き合せているから、まだ何事も仕出《しで》かさないのでしょう。 子供等は時々....
「田舎から東京を見る」より 著者:黒島伝治
肚の底では考えていても、口に出していうものはないとのことである。 常に労働者と
鼻突きあわして住み、また農産物高の半面、増税と嵩ばる生活費に、農産物からの増収を....
「愚かな男の話」より 著者:岡本かの子
○ 「或る田舎に二人の農夫があった。両方共農作自慢の男であった。或る時、二人は自慢の
鼻突き合せて喋べり争った末、それでは実際の成績の上で証拠を見せ合おうという事にな....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
いうようなものを、私の胸一杯に感じさせていたのです。が、こんな従妹となぞ、小半日
鼻突き合わせていても、そうしたものの片鱗さえも感じはしないのです。私はまったくも....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
とも気のつかぬ男とてなすことなく、草履脱いでのっそりと三畳台目の茶室に入りこみ、
鼻突き合わすまで上人に近づき坐りて黙々と一礼する態は、礼儀に嫻わねど充分に偽飾な....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
であって、最も戒心を要する時であります。相互の矛盾欠点が眼に立ち、赤裸々の男女が
鼻突き合せて、遠慮会釈もなく、ザックバランに、二人が本当にこれから先きの長い生涯....