鼻糞[語句情報] »
鼻糞
「鼻糞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鼻糞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
ったかと思うと、お茶を持って直ぐに豹一のテーブルへ来た。赧い顔をしていた。豹一は
鼻糞をほじっていた。 十分程してそこを出た。出しなに柱時計を見ると、秀英塾を出....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
番|無雑作《むぞうさ》でかつおかしいと思ったのは、何ぞと云うと、手の垢《あか》や
鼻糞《はなくそ》を丸めて丸薬《がんやく》を作って、それを人にやる道楽のある仙人で....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
製作)
――竹片で赤煉瓦に彫刻した聖母像――(天主教を信ずる小学校長製作)
――
鼻糞で固めた観音像、硝子箱入り――(曹洞宗布教師作)
私は、あんまりミジメな....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
で沢山だ。鼻の下の方がどれ位大切だか知れない。ひとの鼻の世話を焼いてるより自分の
鼻糞でも掃除してろ」 とお叱りを受けそうであります。 こうなると鼻も可哀相で....
「青年」より 著者:森鴎外
大きさの林檎を持って来てくれたりしたって、それがどうなるでしょう。おう。それから
鼻糞をほじくっている子供がいましたっけ。大かた鴎村さんが大発見の追加を出すだろう....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
四十二万石を受けて悦《よろこ》ばずに落涙したというのは何という味のある話だろう。
鼻糞《はなくそ》ほどのボーナスを貰ってカフェーへ駈込んだり、高等官になったとて嚊....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
男のことかもしれない、男に限らない女でもだが。 それは例えば人間の顔の真中に、
鼻糞とか鼻の脂などが存在しているのと同じようなもので、それが素敵な美人であって、....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
ことである。 朝起きて犬は口中を洗わないが歯糞がたまることもない。人間は歯糞、
鼻糞、鼻汁等を排泄すること多量であるがために朝は必ず大掃除をせねばならぬ。かくも....
「放生津物語」より 著者:田中貢太郎
話していた十四五に見える小供は、両手で髪の上を掻きあげるようにしながら、獅子鼻の
鼻糞の附いている鼻を前へ突き出すようにした。 「松公、汝は放生の亀の話を知ってお....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
《か》けとる、ハッハッハ右が欠《か》ける」
「お! そうだったな。眼糞《めくそ》
鼻糞《はなくそ》を笑うのたぐいか――しからば、これはどうだ?」
忠相はこういっ....
「神棚」より 著者:豊島与志雄
いか、粗らに見物人があるきりで、ひっそりしてる中に鳥の鳴声だけが冴えていた。俺は
鼻糞をほじくりながら、いつまでもじっとしていた。背中がぞくぞく寒かったが、それく....
「男ぎらい」より 著者:豊島与志雄
よりどんなに美しいか分りません。それに、男のひとはいったい不精です。耳垢をため、
鼻糞をため、肱や膝はざらざらです。人前でも平気で、小指で耳垢をほじくったり、人差....
「失われた半身」より 著者:豊島与志雄
に、機微にふれることは除いて、常識的な眼で見ても、耳には耳垢をためてるし、鼻には
鼻糞をつまらしてるし、靴の中でむんむんむれてる足を、家に帰っても洗わず、そのまま....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
ているだけであった。 近藤は、墨染で、肩を撃たれた事を思出した。小さい、あんな
鼻糞のようなものが、一つ当ると、死ぬなど、考えられなかった。二十年、三十年と研究....
「発明小僧」より 著者:海野十三
のように捲いてしまう者あり、或いはもうこれ以上折れないというほど小さく折り畳みて
鼻糞大にしてしまうものあり、そのために切符を改める手前大いに事務|渋滞を来たすも....