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「お三〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

お三の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
猿雉の三匹の忠義者を召し抱《かか》えた故、鬼が島へ征伐に来たのだ。」 「ではそのお三《さん》かたをお召し抱えなすったのはどういう訣《わけ》でございますか?」 「....
或る女」より 著者:有島武郎
っとも知らないのかもしれませんねえ。わたしは自分自身が少しもわからないんですからお三人の事なども、わからない自分の、わからない想像だけの事だと思いたいんです。…....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
件の次の明室を越すと、取着が板戸になって、その台所を越した処に、松という仲働、お三と、もう一人女中が三人。 婦人ばかりでたよりにはならぬが、近い上に心安い。....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
るから、なあ和女、もうちゃっと内へお去にや。……島家の、あの三重さんやな、和女、お三重さん、お帰り!」 と屹と言う。 「お前さんがおいでやで、ようお客さんの御....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ゃねえ。」 と庖丁の尖を危く辷らして、鼻の下を引擦って、 「すると何だ。肥満のお三どんが、ぶっちょう面をしゃあがって、旦那様とか、先生とかお言いなさい、御近所....
三枚続」より 著者:泉鏡花
の値は上りまさ、食る物は麺麭の附焼、鰻の天窓さ、串戯口でも利こうてえ奴あ子守児かお三どんだ、愛ちゃんなんてふざけやあがって、よかよかの飴屋が尻と間違えてやあがる....
多神教」より 著者:泉鏡花
まあ。何故ね。 女児二 でも神様が下さるんですもの。 お沢 ああ、勿体ない。私はお三どんだよ、箒を一つ貸して頂戴。 小児二 じゃあ、おつかい姫だ。 女児一 きれ....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
小児が、あの手遊のバケツを振提げると、近所の八百屋へ交渉して、豌豆豆を二三合……お三どんが風呂敷で提げたもんです。磯へ出ると、砂を穿って小さく囲って、そこいらの....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
ったが、顔の明い、眉の判然した、ふっくり結綿に緋の角絞りで、柄も中形も大きいが、お三輪といって今年が七、年よりはまだ仇気ない、このお才の娘分。吉野町辺の裁縫の師....
思い」より 著者:伊丹万作
は決して過少ではないと思う。このうち、例年のとおりベスト・テンを選ぶとすれば、なお三十八本の平凡作が残る。少なくとも四十八本全部見逃せない作品ばかりだというよう....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
とが胸の中で、ごったになって争うたけれど、とうとう嬉しい方が勝を占めて終った。なお三言四言話をするうちに、民子は鮮かな曇りのない元の元気になった。僕も勿論愉快が....
昔のことなど」より 著者:上村松園
輩もそこそこですし気も合っていられて、競争のように勉強していられたようです。そのお三人のお姿がちっとも塾に見えないことがありまして、どうしたことかしらと思って居....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
さらに三十年生きようとは思いません。しかし過去三十年間生き残ったこの書は今よりなお三十年あるいはそれ以上に生き残るであろうとみてもよろしかろうと思います。終りに....
金属人間」より 著者:海野十三
ずのべたいと思う。 谷間三根子はお手伝いさんであった。としは二十三歳であった。お三根《みね》さんと呼ばれていたから、これからはお三根と書こう。 お三根は、ほ....
軍用鼠」より 著者:海野十三
ぶりニ達ス。而シテ之レ皆貴関ヨリ密輸セラレタルコト判明セリ。急遽手配アレ」 なお三十分ばかりして、第二報の無線電信通牒が入った。 「密輸真珠ヲ検査ノ結果、げる....