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「お世話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

お世話の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
だ》に、葉子は手早く大きな銀貨を紙に包んで、 「少しかげんが悪いし、またいろいろお世話になるだろうから」 といいながら、それを女中に渡した。そしてずっと並んだ....
或る女」より 著者:有島武郎
なお金がないものだから、行きも帰りもその船の事務長という大切な役目の方《かた》にお世話にならなければならなかったのよ。その方《かた》が御親切にもわたしをここまで....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
ら私の志を受けてくださるの?」 美人は喜色満面に溢《あふ》るるばかりなり。 「お世話になります」 「いやだよ、もう金さん、そんなていねいな語《ことば》を遣《つ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
肉を言うぜ。何てったって、お前はどうせ無代価で頂くもんじゃねえか。」 「大きに、お世話、御主人様から頂きます。」 「あれ、見や、島田を揺ってら。」 「ちょいと、....
田端日記」より 著者:芥川竜之介
かめている。「しめにくければ、買わなければいいのに。」と云ったら、すぐに「大きなお世話だわ。」とへこまされた。 日暮方に、南町へ電話をかけて置いて、帰ろうとし....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
ちは覚悟だ、さあ。ときに女房さん、袖摺り合うのも他生の縁ッさ。旅空掛けてこうしたお世話を受けるのも前の世の何かだろう、何んだか、おなごりが惜いんです。掴殺されり....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
仰向いて、下の温泉だと云いますとね、双葉屋の女中だと、ここで姉さんが名を言って、お世話しましょうと、きつい発奮さ。 御旅館などは勿体ねえ、こちとら式がと木賃が....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
と瞻ると、奴、いや、少年の助手が、肩から足の上まで刷毛を掛ける。「お麁末様。」「お世話でした。」と好い気持になって、扉を出ると、大理石の床続きの隣、パール(真珠....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
上げますが、兎に角新たに幽界に入ったもので、斯う言った神の神使、西洋で申す天使のお世話に預からないものは一人もございませんので……。 幽界で眼を覚ました瞬間の....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
ないだろう。わたしも死んでゆきたい。旦那様、奥さま、ありがとうございます。何かとお世話になりましてありがとうございます。わたしはもうお医者さまにかかりたくありま....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
留めて、災難を免れたとまで事を誇大にして、礼なんぞおっしゃって、元来、私は余計なお世話だと思って、御婦人ばかりの御住居だと聞いたにつけても、いよいよ極が悪くって....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
君は、もうここには寄りつかなくなるね。(うなる) とも子 そんなこと……よけいなお世話よ。私のしたいようにするんだから。 沢本 瀬古の若様がひかえている間は大....
三枚続」より 著者:泉鏡花
で参りましたに就いて、彼家から頼まれまして、先生様の御邸へ伺いますように、かねてお世話に相成ります御礼を申上げますよう、またどうぞ何分お願い申上げまするようにと....
式部小路」より 著者:泉鏡花
太な柄を取って、べそを掻いた口許を上へ反らして、 「こりゃ、酷いや、」 「おや、お世話様でございますね。」 と女房は格子を開け、 「貴女、お帰んなさいまし。」....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
とめた。帰国後も石井補佐官並びに宮本(忠孝)軍医少佐には、資料収集について非常にお世話になった。固より大したものでないが、前に述べた人々の並々ならぬ御好意に依っ....