» お傍

「お傍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

お傍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
尋常では望みのかなわぬことを悟ったですから、こんど当地の別荘をおなごりに、貴女のお傍を離れるに就いて、非常な手段を用いたですよ。 五年勤労に酬いるのに、何か記....
活人形」より 著者:泉鏡花
、妾を助けて下さらないから、母様どうぞ助けて下さい。そうでなくば、私を殺して早うお傍に連れて行って下さいまし、よ、よ。と力一杯|抱緊めて、身を震わせば人形もとも....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
立たず、極りが悪うございまして、お銚子を持ちますにも手が震えてなりません。下婢をお傍へお置き遊ばしたとお思いなさいまして、お休みになりますまでお使いなすって下さ....
絵本の春」より 著者:泉鏡花
に入れて、組屋敷の陪臣は、行水、嗽に、身を潔め、麻上下で、主人の邸へ持って行く。お傍医師が心得て、……これだけの薬だもの、念のため、生肝を、生のもので見せてから....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
の、おかみさんには電気でもあったのかな。」 「へ、へ、飛んでもない。おかみさんのお傍には、いつも、それはそれは綺麗な、お美しいお嬢さんが、大好きな、小説本を読ん....
紅玉」より 著者:泉鏡花
視めなさいまして、――ああ、綺麗な、この白い雲と、蒼空の中に漲った大鳥を御覧――お傍に居りました私にそうおっしゃいまして――この鳥は、頭は私の簪に、尾を私の帯に....
高野聖」より 著者:泉鏡花
後《うしろ》から肩越しに胸をおさえたのでしっかりつかまった。 (貴僧《あなた》、お傍《そば》に居て汗臭《あせくそ》うはござんせぬかい、とんだ暑がりなんでございま....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
ちっとでもお心に留っておりますなら可哀そうだと思ってやって下さいまし。こうやってお傍でお話をいたしますのは今日がはじめて。私どもへお休み下さいましたのはたった二....
多神教」より 著者:泉鏡花
に、御挨拶申上げて…… お沢 (はっと手をつかう)お姫様。草刈、水汲いたします。お傍にいとう存じます。 媛神 (廻廊に立つ)――私の傍においでだと、一つ目のおば....
山吹」より 著者:泉鏡花
つい、お見それ申しましたが、おなじ宿にでもおいでなのですか。 夫人 ええ、じき(お傍にと言う意味|籠る)……ですが、階下の奥に。あの…… 画家 それはどうも――....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
をして。――こうやって一所に来たのは嬉しいけれど、しつけない事して、――天神様のお傍はよし、ここを離れて途中でまた、魔がさすと不可ません。急いで電車で帰りましょ....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
のは、私共からもお願い申して上げますのでございますが、誠に申しかねましたが、一晩お傍で寝かしくださいまして、そうして本人の願を協えさしてやって下さいまし、後生で....
消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
、私の迷いではありません。ほんとにあなたは私の妻によく似ていらっしゃる。あなたのお傍にいてお話していると、妻が甦きかえってきて私と話をしているように思われてなら....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
うなお調子で「お許し下さい! お許し下さい!」と叫ぶのがいかにも異常なので、ツイお傍へ飛んでまいりました。 いろいろとお慰めして、やっとそこをお起たせ申しまし....
情鬼」より 著者:大倉燁子
しまって、残っているのはただ深く彼を愛しているという心だけですの、せめてお遺骨のお傍にでもいなくては寂しくて一刻も生きていられなかったものですから、実は告別式の....