»
お参り
「お参り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お参りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
には真《ほん》に千僧の供養にまさるあなたの香花《こうげ》、どうぞ政夫さん、よオく
お参りをして下さい……今日は民子も定めて草葉の蔭で嬉しかろう……なあ此人にせめて....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
あの、そのね、谷中へ願掛けをした、満願、七日目よ、……一七日なんですもの。いつも
お参りをして帰りがけに、しらしらと夜の明ける時間なのが、その朝は、まだ真暗だった....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
いうのは、新発田から三里ばかりある菅谷という山の中にあるのだが、そこまでわざわざ
お参りに行った奥さんもあった、というような話もあった。 が、このお化は僕の家に....
「古狢」より 著者:泉鏡花
)……これが襖越しのやりとりよ。…… 私?……私は毎朝のように、お山の妙見様へ
お参りに。おっかさんは、まだ寝床に居たんです。台所の薬鑵にぐらぐら沸ったのを、銀....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
も山下のお寺の観世音の前で……お誓さん――女持の薄紫の扇を視ました。ああ、ここへ
お参りして拝んだ姿は、どんなに美しかろうと思いましたが。」 誓はうつむく。 ....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
か。それだし、この土地では、まだ半季勘定がございます。……でなくってもさ、当寺へ
お参りをする時、ゆきかえり通るんですもの。あの提灯屋さん、母に手を曳かれた時分か....
「鼠」より 著者:岡本綺堂
「はい。江戸でございます。」と、七兵衛は答えた。「若いときから一度はお伊勢さまへ
お参りをしたいと思っていましたが、その念が叶ってこの春ようよう
お参りをして来まし....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
詣で」 羽田の弁天と云ったら当時名高いもので、江戸からテクテク歩き、一日掛りで
お参りをしたもの。中には二日掛ったのもある。それは品川の飯盛女に引掛ったので。 ....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
にはいられなかった。 「いや、庭内に稲荷の御祠があると女中殿から聴いて、ちょっと
お参りの為に」 尼さんでも稲荷信心。これは為ぬ事とも云われぬので、お幸はそれも....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
――いや、いや、南禅寺から将軍塚を山づたいに、児ヶ|淵を抜けて、音羽山|清水へ、
お参りをしたばかりだ、というと、まるで、御詠歌はんどすな、ほ、ほ、ほ、と笑う。 ....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
もございますから。」 「ああ、まだお娘御のように見えた、若い母さんに手を曳かれて
お参りなさった、――あの、摩耶夫人の御寺へかの。」 なき、その母に手を曳かれて....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
かと思う、倒れている人間の形を見つけて、吃驚して、さらさらと刻んで飛ぶと、いつも
お参りをかかしなさらない、顔馴染の近常さん。抱いて戻って、介抱をしたあとを、里へ....
「芸術三昧即信仰」より 著者:上村松園
ない。 わたしはよく保養旅行に出る。その旅行の途中神社や仏閣があれば廻り道でも
お参りすることにしている。そうするとわたしの気持ちが和やかになるのである。わたし....
「情鬼」より 著者:大倉燁子
鉢の前にいたお神さんは、煙管で事務所の方向を指しながら、親切に教えてくれた。 「
お参りなら、管理事務所に頼んで、納骨堂に案内しておもらいなさるとよござんすよ」 ....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
香花を捧げ、本堂に立寄られるまでは無事でございましたが、今度は本堂裏のお位牌堂に
お参りしたいと仰しゃるのでございます。人気のないお寺は華やかに飾った本堂でも、余....