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お呼び
「お呼び〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お呼びの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
すんです。……けれどもお子さんならわたしほんとうにちっとも構いはしない事よ。どう
お呼び寄せになっては?」
「ばかな。今さらそんな事ができてたまるか」倉地はかんで....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
何にしても一旦塾の方へ引取りますが、種々用がありますから、人を遣って、内の小使を
お呼び下さい。それから、お呼立て申して済みませんが、少々お目に懸りたい事がござい....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
、野原に遊んでいる小児などが怪しい姿を見て、騒いで悪いというお心付きから、四阿へ
お呼び入れになりました。 紳士 奴は、あの木戸から入ったな。あの、木戸から。 侍....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
んでした。 寄合って、遊事を。これからおもしろくなろうという時、不意に母さんが
お呼びだ、とその媼さんが出て来て引張って帰ることが度々で、急に居なくなる、跡の寂....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
十六 お三重は、そして、更めて二箇の老人に手を支いた。 「芸者で
お呼び遊ばした、と思いますと……お役に立たず、極りが悪うございまして、お銚子を持....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
ものを、何の気で渡った知らん。」 と真になって打傾く。 「車夫、車夫ッて、私を
お呼びなさりながら、横なぐれにおいでなさいました。」 「……夢中だ。よっぽどまい....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
がるように、しかも、遁すまいとするように、框一杯にはだかるのである。 「ちょっと
お呼び下さいませんか。」 ああ、来なければ可かった、奥も無さそうなのに、声を聞....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
あったもんだから。」 五 「これ、これ、いやさ、これ。」 「はあ、
お呼びなされたは私の事で。」 と、羽織の紐を、両手で結びながら答えたのは先刻の....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
辺にとればまだしもであったと思う。けれども、三崎町が事実なのである。 「ほほほ、
お呼びずての方が却ってお心易くって、――ああ、お茶を一つ。」 「おかみさん、ちょ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
笑む。これに心を安んじたか、お雪もやや色を直して、 「どうぞまあ、お医者様を内へ
お呼び申すことにして、あなたはお寝って、何にもしないでいらっしゃるようにしたいも....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
がおこがましくもここにまかり出る幕でないことはよく存じて居りまするが、斯うも再々
お呼び出しに預かり、是非くわしい通信をと、つづけざまにお催促を受けましては、ツイ....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
爾する。 「はあ、」と言ったきり、腰のまわり、遁げ路を見て置くのである。 「貴下
お呼び留め申しまして、」 とふっくりとした胸を上げると、やや凭れかかって土手に....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
男が、私を通じて、先生まで申出てくれと頼まれたものだから……」 「お料理屋へ私を
お呼び下すって……先生が、そのお話を遊ばしたんです。――境が橋わたしの口を、口を....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
がらいうんでしょう。 いや、傍聞きをした山の井|光起、こりゃもう、すぐに電話で
お呼び申した。その驚いたより、十層倍、百層倍、仰天をしたのは梅岡薬剤で、 (国手....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
越しても、まだ人様のいられる前でへどを吐くほどもうろくはしませぬ。どうか車を一台
お呼び下さい。」 先生は何とかいう法を行い、とうとう医者にもかからずにしまった....