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お好
「お好〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お好の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
してくれません。時に先生は、いかがでございますな、歌とか発句とか申すものは、格別
お好みになりませんか。」
「いや私《わたし》は、どうもああいうものにかけると、と....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
つれづれ草
わたしは度たびこう言われている。――「つれづれ草などは定めし
お好きでしょう?」しかし不幸にも「つれづれ草」などは未嘗《いまだかつて》愛読した....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
で一|番上の姫神様で、日本の昔の物語に豐玉姫とあるのがつまりその御方じゃ。神々の
お好みがあるので、他にもさまざまの世界があちこちに出来てはいるが、それ等の中で、....
「或る女」より 著者:有島武郎
ら、何か他の事でも考えているらしかった。
「まあそんなにとぼけて……なぜ五本のが
お好き?」
「僕が好きというんじゃないけれども、あなたはなんでも人と違ったものが....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
いいえ、あなた、お客様は、誰方だって、作者の名を、さん附にはなさいません。格別、
お好きな、中坂のその方だって、糸七、と呼びすてでございますの。ええ、そうでござい....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、明日め組が参りますから、何ぞお土産をお持ちなさいまし、先生はさっぱりしたものが
お好きだ、と云うし、彼奴が片思いになるように鮑がちょうど可い、と他愛もない。 ....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
気がつかなかったい。」 「今日はね河岸へ大層着いたそうで、鮪の鮮しいのがあるから
お好な赤いのをと思って菊ちゃんを一人ぼっちにして、角の喜の字へ行くとね、帰りがけ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
心はお察し申しますが、一つ棟にお住いの事は、姉がどう思うか、分りかねます。御僧を
お好き申して助けましたか。可厭で助けましたか。私には分りませんから。) 妹がき....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
初の烏 真に申訳のございません、飛んだ失礼をいたしました。……先達って、奥様が
お好みのお催しで、お邸に園遊会の仮装がございました時、私がいたしました、あの、こ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
銀貨のお代を頂きました時は、私は掌へ、お星様が降ったのかと思いました。 追分を
お好き遊ばした、弁天様のお話は聞きましたが、ここらに高尾の塚もなし、誰方が草刈に....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
みがあれば、こっちへ取付くかも分らずさ。」 「はははは、旦那様の前だが、やっぱり
お好きではねえでがすな。奥にいた女中は、蛇がと聞いただけでアレソレ打騒いで戸障子....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
、お珊の方様、」 と額を敲いて、 「すなわち、御寮人様、市へお練出しのお供を、
お好とあって承ります。……さてまた、名代娘のお美津さんは、御夫婦これに――ええ、....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
潮のように引いたあとで、今日はまた不思議にお客が少く、此室に貴方と、離室の茶室を
お好みで、御隠居様御夫婦のお泊りがあるばかり、よい処で、よい折から――と言った癖....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
その御婦人を、旦那――帳場で、このお座敷へ御案内申したのでございます。 風呂が
お好きで……もちろん、お嫌な方もたんとございますまいが、あの湯へ二度、お着きにな....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
。 治兵衛坊主は、お前さんの親たち、弟に逢った事はないか。――なければそれもな
お好都合。あの人たちに訳を話すと、おなじ境界にある夥間だ、よくのみ込むであろうか....