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お宿
「お宿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お宿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
「いいえ、お一人のお客様には難有過ぎましたほど儲かりましてございまする。大抵の
お宿銭ぐらい頂戴をいたします勘定でござりますから、私どもにもう一室、別座敷でもご....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
。」 「はい、あの、私もそれを承りましたので、お帰りになりません前と存じまして、
お宿へ、飛だお邪魔をいたしましてございますの。」 「宿へお出は構わんが、こんな処....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
れましては、第一、貴下の前へもお恥かしゅうございますが、いかがでございましょう。
お宿を願いましても差支えはないでございましょうか。いくらか覚悟はして参りましたが....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
ってほんとうの茸に見えたんですもの。……お恥かしい身体ですが、お言のまま、あの、
お宿までもお供して……もしその茸をめしあがるんなら、きっとお毒味を先へして、血を....
「春昼」より 著者:泉鏡花
ばでござって。…… 実は先刻お話申した、ふとした御縁で、御堂のこの下の仮庵室へ
お宿をいたしました、その御仁なのでありますが。 その貴下、うたゝ寝の歌を、其処....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
とほろりとしました。 「そのかわり夏は涼しゅうございます。避暑にいらっしゃい……
お宿をしますよ。……その時分には、降るように蛍が飛んで、この水には菖蒲が咲きます....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
…本望だよ。」 「嬉しい事、そんなにおっしゃって下さるんですもの、私かって、……
お宿までもついて送って行くわ。……途中で怪我なんかさせませんわ。生命に掛けても。....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
ございませんか。) とその期に及んで、まだ煮切らない事を私が言うと、 (主人が
お宿をいたします。お宅同様、どうぞお寛ぎ下さいまし。) と先へ廻って、こう覗き....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
が。 百合 どうぞ、……結構でございますから、……そして貴客、もう暗くなります、
お宿をお取り遊ばすにも御不自由でございましょうから。…… 学円 いやいや、談話の....
「山吹」より 著者:泉鏡花
、いまにも捉えられなければなりませんものですから。――途中でお姿をお見上げ申し、
お宿まで慕って参って、急の思いつきで、失礼な事をいたしました。一生懸命なのです。....
「雨の宿」より 著者:岩本素白
久し振りで京都の秋を観ようと、十月十五日の朝東京駅を発つ時、偶然会った山内義雄さんから、
お宿はと聞かれて、実は志す家はあるが通知もしてないことをいうと、それでは万一の場....
「古事記」より 著者:太安万侶
なつて近江においでになり、その野においでになつたので、それぞれ別に假宮を作つて、
お宿りになりました。翌朝まだ日も出ない時に、オシハの王が何心なくお馬にお乘りにな....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
》が二人じゃ」 「二十人の御家来衆とあれば、烏帽子の御用もござりましょう。して、
お宿は……」 「七条じゃ。時どきに来て見やれ」 「その折りにはよろしく願いまする....
「鼠」より 著者:岡本綺堂
海道、帰りには中仙道を廻ることにして、無事ここまで帰って来ました。」 「それでは
お宿へのおみやげ話もたくさん出来ましたろう。」 「風邪も引かず、水|中りもせず、....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
引け過ぎの廓はひっそりと沈んで、絹糸のような春雨は音もせずに軒を流れていた。 「
お宿《やど》の首尾はどうでありんすえ」 綾衣に訊かれても男はただ笑っていた。 ....