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お洒落
「お洒落〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お洒落の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「耳香水」より 著者:大倉燁子
い息を吸いました。ウビガンのケルクフルール! こんな香水を使っているのはよほどの
お洒落か、社交界の貴婦人かだろうと思いましたので、どんな人か知らと振り向いて見て....
「五月の朝の花」より 著者:岡本かの子
の朝の中空には点々、点々、点々、点々。細長いかっちりした薄紫の鈴――桐の花です。
お洒落でつつましやかで、おとなしくてお済しで、群っていても実は孤独で、おっとりし....
「女性の不平とよろこび」より 著者:岡本かの子
は好い、可憐である。美女は美女なりに、醜女は醜女なりに、いかにも女性の心の弱さ、
お洒落さ、見栄坊であることを象徴して好い。 美女が化粧えば一層の匂いを増し醜女....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
も自分を可愛がってくれない。したがって今までに姉から何も頼まれたことはない。姉は
お洒落《しゃれ》でお転婆《てんば》だから両親にも兄にも憎まれている。上州屋の使で....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
れるような覚えはねえ。こう見えてもおれは大川の水、あっさりと清いものだ」 「悪く
お洒落でないよ」と、お絹は男の肩を一つ小突いた。「お前さんが不二屋のお里とトチ狂....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
リードリッヒ・キューネは、|独逸ニューギニア拓殖会社の年若い幹部であった。以前は
お洒落で名高い竜騎兵中尉。それが先年、ベルリン人類学協会のニューギニア探険に加わ....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
と笑いにまぎらした。 「くだらぬ洒落はよせ。だいたいお前は駄洒落が多すぎる。女の
お洒落に男の駄洒落の過ぎたのは感心せぬて。士農工商師匠のこせついたのは見苦しいが....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
もしょっちゅうネクタイの結び目へ手をやっていた。だから、誰も彼を一眼見れば、彼が
お洒落男か、それともはじめて洋服を着た男であるかのどちらかに違いないと、簡単に見....
「天衣無縫」より 著者:織田作之助
鏡の掛け方をするのだろう。何故もっとしゃんと、――この頃は相当年輩の人だって随分
お洒落で、太いセルロイドの縁を青年くさく皺の上に見せているのに、――まるでその人....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
んと呼ぶ娘がいたっけ――と、京吉は思い出して、寄って行った。 「なんだ、お前か」
お洒落の京吉は、いつもその娘に靴を磨かせていたのだが、この半月ほどはその場所に姿....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
るなと、豹吉はうそぶいた。 「あはは……」 男ははじめて笑って、 「――洒落も
お洒落もあんまり好きやないが、洒落でも言ってんと、日が暮れん。釣もそうやが……」....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
ではなかった。 「……僕はもっさりしてるからね」 半分本気で言っていた。服装も
お洒落ではなかった。身のまわりに気を使うには余りに不精者であった。 しかし、信....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
んです、そんなにYシャツを用意して、まるで永の旅に出るようじゃありませんか、案外
お洒落ですな、あんたは」 「いやーこれにはわけがありましてな、彼女達今夜の宴会か....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
と散歩かたがたアメリカン・ベイカリへ行く嬉しさで、無遠慮になっていた。 「先生の
お洒落! パパは、もうお支度が出来ているのに……」小太郎は、新子の部屋の扉を開け....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。」と、眼を細めて、首を振り振り、坐ると、また、「やああ。」と肩をゆすった。 「
お洒落だなあ。いつまで面なんぞあたっているんだい。」 「なにそのお、海岸へ行って....