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お花
「お花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お花の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
、そこへ橋をくぐって、また船が一艘出て来た。やはりさっきから何艘も通ったような、
お花見の伝馬である。紅白の幕に同じ紅白の吹流しを立てて、赤く桜を染めぬいたお揃い....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
《すぐ》に、日曜学校の生徒からだって、花を一束《ひとたば》貰ったでしょう。さあ、
お花だけにいやな気がしてね」そんなことも話していた。自分はけさ話をしている内に、....
「或る女」より 著者:有島武郎
「岡さんに。
「わたしはあなたをも怒《おこ》ってはいません。
「古藤さんに。
「
お花とお手紙とをありがとう。あれからわたしは死を見ました。
七月二十一日 葉....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
虹の立つ時は、地にも綺麗な花が咲くよ。芍薬か、牡丹か、菊か、猿が折って蓑にさす、
お花畑のそれでなし不思議な花よ。名も知れぬ花よ。ざっと虹のような花よ。人間の家の....
「古狢」より 著者:泉鏡花
、腰の矢立はここのも同じだが、紺の鯉口に、仲仕とかのするような広い前掛を捲いて、
お花見|手拭のように新しいのを頸に掛けた処なぞは、お国がら、まことに大どかなもの....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
と、ごぼごぼと、仰向くまで更めて嗽をしたが、俥で来たのなどは見た事もない、大事な
お花客である。たしない買水を惜気なく使った。――そうして半※を畳みながら、行儀よ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
学問をなすったそうだし、植物のことにそういう趣味を持ってるなら、私よりは、お前の
お花主の、知事の嬢さんが、よく知ってお在だろうが、黒百合というのもやっぱりその百....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
のお話なりといたしましょうか。物見遊山と申してもそれは至って単純なもので、普通は
お花見、汐干狩、神社仏閣詣で……そんな事は只今と大した相違もないでしょうが、ただ....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
るものもありました。それをみると、ヨハンネスは、おとうさんのお墓も草むしりして、
お花をあげるものがなければ、やがてこんなふうになるのだとおもいました。そこで、べ....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
さまにとってめずらしくおもわれたのは、海の底ではついないことなのに、地の上では、
お花がにおっているということでした。それと、森がみどり色していて、その森のこずえ....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
二人いましたが、これが、そのまま、腰に瓢箪でもつけていそうな、暖簾も、景気燈も、
お花見気分、紅い靄が場内一面。舞台は、切組、描割で引包んだ祇園の景色。で、この間....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
兵衛ちっとも透さず、 「何しろ娑婆へ帰ってまず目出度、そこで嬰児は名は何と謂う、
お花か、お梅か、それとも。」 「ええ、」といいかけて菊枝は急に黙ってしまった。 ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
って凄い処を聞きたいなら、前に立って提灯は持たずとも、月夜に背後からついて来て、
お花主の門でやる処を、こぼれ聞きに聞いたら可いと、愛嬌の無いことを謂ったそうな。....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
。 どど一か端唄なら、文句だけは存じておりますが、といって笑顔になって、それは
お花見の船でなくッては肖りません。ここはどんな方のお邸でござんすえ、ッて聞かれた....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
たとの。その方が少い時よ。 誰もこの迷ばかりは免れぬわ。やっぱりそれこちとらが
お花主の方に深いのが一人出来て、雨の夜、雪の夜もじゃ。とどの詰りがの、床の山で行....