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お部屋
「お部屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お部屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「手紙」より 著者:芥川竜之介
す。僕は何か義務に近いものを感じ、M子さんの隣に立つことにしました。
「あなたの
お部屋は涼しいでしょう。」
「ええ、……でも手風琴《てふうきん》の音ばかりして。....
「或る女」より 著者:有島武郎
た。興録はいよいよ度を失いながら、
「いゝえ何、今でなくってもいいのですが、元の
お部屋のお枕《まくら》の下にこの手紙が残っていましたのを、ボーイが届けて来ました....
「或る女」より 著者:有島武郎
やなんかでだいぶお聞き合わせになったようですのよ。そしてきょうわたしたちを自分の
お部屋《へや》にお呼びになって『わたしはお前さん方《がた》を塾から出したくはない....
「一房の葡萄」より 著者:有島武郎
めましょう、ね。次ぎの時間には教場に出ないでもよろしいから、私《わたくし》のこの
お部屋に入らっしゃい。静かにしてここに入らっしゃい。私が教場から帰るまでここに入....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
、御案内。ええ、唯今の女が、廊下をお連れ申したでござります。 女が、貴女様この
お部屋へ、その立花様というのがお入り遊ばしたのを見て、取って返しましたで、折返し....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
あとから下男下女どもがぞろぞろと従きました。取揚婆さんは前へ早や駆抜けて、黒門の
お部屋へ産所の用意。 途中、何とも希有な通りものでござりまして、あの蛍がまたむ....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
唯今何します、どうも、貴下御免なさいましよ。主人が留守だもんですから、少姐さんの
お部屋でついお心易立にお炬燵を拝借して、続物を読んで頂いておりました処が、」 「....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
、この娘を一人願われませんでござりましょうか。内々のもので、客ではござりません。
お部屋へ知れますと悪うござりますが、貴下様思召で、)と至って慇懃です。 資本は....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
に、生れなすったんですけれど、廃藩以来、ほどなく、お邸は退転、御両親も皆あの世。
お部屋方の遠縁へ引取られなさいましたのが、いま、お話のありました箔屋なのです。時....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
ってもらいたいね」 おかみさんはぷんぷんして、 「わかりました。それでしたら、
お部屋に鍵をおかけになったらいかがですか?」 「なるほど、そうだったな。では、こ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
った。蓄妾もまた、勝誇った田舎侍が分捕物の一つとして扱ったから、昔の江戸の武家の
お部屋や町家の囲女の情緒はまるで失くなって、丁度今の殖民地の「湾妻」や「満妻」を....
「海底都市」より 著者:海野十三
マ少年が返事をした。 「いやよ。もうこれ以上待っていられないわ。あたし、そっちの
お部屋へ、自分ではいっていきますわ」 女の声と共に、その扉がしずかに、こっちへ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
でしょう。そうではなかったんですか」 「さあ、どうでございますか、あたくしがこの
お部屋の扉をノックいたしますと、旗田先生は迎えに出て下さいまして、扉をおあけにな....
「振動魔」より 著者:海野十三
直に歩いて片隅へまで行ったが、やがてそのまま柿丘の方へ帰ってきた。 「ねえ、この
お部屋に、御不浄はないのですか?」 夫人は顔をすこしばかり顰め、片手を曲げて下....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
某国大使館の玄関から押し入ったものである。 「大先生は居られぬか。王水険大先生の
お部屋はどこであるか。只今金博士が推参いたしましたぞ」 とうとう王水険大先生が....