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かんかん
「かんかん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
かんかんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
休所《やすみどころ》へかえって来ると、もう森田さん、鈴木さん、安倍さん、などが、
かんかん火を起した炉《ろ》のまわりに集って、新聞を読んだり、駄弁《だべん》をふる....
「出帆」より 著者:芥川竜之介
た》をひっかけている。いつか本郷座《ほんごうざ》へ出た連中であるが、こうして日の
かんかん照りつける甲板に、だらしのない浴衣がけで、集っているのを見ると、はなはだ....
「或る女」より 著者:有島武郎
だった。
しめやかな音を立てて雨は降りつづけていた。隔離病室のある限りの窓には
かんかんと灯《ひ》がともって、白いカーテンが引いてあった。陰惨な病室にそう赤々と....
「一房の葡萄」より 著者:有島武郎
いかけられた時のように気ばかりせかせかしていました。
教場に這入《はい》る鐘が
かんかんと鳴りました。僕は思わずぎょっとして立上りました。生徒達が大きな声で笑っ....
「火事とポチ」より 著者:有島武郎
さんの人たちは家じゅうでぼくたちを家の中に連れこんだ。家の中には燈火《あかり》が
かんかんとついて、真暗なところを長い間歩いていたぼくにはたいへんうれしかった。寒....
「星座」より 著者:有島武郎
う思うと柿江は自分というものがめちゃくちゃになってしまったのを感じた。そういえば
かんかんと日の高くなった時分に、その家の閾《しきい》を跨《また》いで戸外に出る時....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
を摘まんで、膝頭を撥きながら、突然こう云い出した。 おい、船の胴腹にたかって、
かんかんと敲くから
かんかんよ、それは解せる、それは解せるが
かんかん虫、虫たあ何ん....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
わね。 真昼間でしょう、遣切れたもんじゃありゃしない。 冷汗だわ、お前さん、
かんかん炎天に照附けられるのと一所で、洋傘を持った手が辷るんですもの、掌から、」....
「しっかり者のすずの兵隊」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
あと、きゅうにしずかになりました。ふと、稲妻のようなものが、さしこんで来ました。
かんかんあかるいひる中でした。たれかが大きな声で、 「やあ、すずの兵隊が。」とい....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
てなくなりました。 そのとき参事官ははっきりと、すぐ目のまえに、街灯がひとつ、
かんかんともっていて、そのうしろに大きな建物の立っているのをみつけました。そこら....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
をいってくれました。お月さまは、おそろしく大きなランプを、たかい青|天井の上で、
かんかんともしてくださいましたが、この火がカーテンにもえつく気づかいはありません....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
まが死んで、あわになって、海の上にうく日でしたものね。 のこらずのお寺の鐘が、
かんかん鳴りわたりました。先ぶれは町じゅう馬をはしらせて、ご婚約のことを知らせま....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ようにあつかったので、エリーザはびくりとして目がさめました。すると、もう、そとは
かんかんあかるいまひるでした。ねむっていたすぐそばに、夢のなかでみたとおなじよう....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
いっていたんだから、あの陽気家を説き伏せて、残燈は行燈と取極めたんでさ……洋燈は
かんかん明かった。 すぐに消そうとすると、 (お待ち、見えなくなるわ。)ッてく....
「大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
手法が発達しつつあり」と云い、立秋奈良風景を描いては猿沢池から春日へ爪先あがりの
かんかん照りの坂道を「丁度張物板を西日に向って立てかけてあるのと同じ角度に於て太....