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がた馬車
「がた馬車〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
がた馬車の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「糸くず」より 著者:国木田独歩
んなその頭を固く白い布で巻いて髪を引き緊めて、その上に帽子を置いている。 がた
がた馬車が、跳ね返る小馬に牽かれて駆けて往く。車台の上では二人の男、おかしなふう....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
し、何にしても、食事《とき》に連なるのは無作法だと感じたのである。ところが、例の
がた馬車が、宿屋の玄関先へ回されて、まさにその中へ乗りこもうとした時、不意に彼は....
「道連」より 著者:豊島与志雄
くれてしまった。 幸にも、客があって一台の馬車が出るというので、僕はそののろい
がた馬車に五里ばかり揺られていった。がそれから先は馬車が行かない。友の家まではま....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
リーの周囲の生活とでもいうべきものの姿は、半世紀以来まったく変わってしまった。昔
がた馬車の走っていた所には今は鉄道があり、小舟の浮かんでいた所には汽船がある。昔....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
オン大侯やシャボー公爵やモンバゾン公爵やスービーズ侯爵や顧問官トゥーアル子爵が、
がた馬車に乗ってロンシャンの競馬場に行くのを見た時からだ。ところが果たしてそれは....
「灰だらけ姫」より 著者:楠山正雄
三 さて、王子は、その晩、たれも知らない、どこぞのりっぱな王女が、いまし
がた馬車にのって、ぶとう会についたという知らせを聞いて、わざわざ迎えに出て来まし....
「木曽の旅人」より 著者:岡本綺堂
かの土地へ立退く者もある。わたしも親父と一緒に横川で汽車を下りて、碓氷峠の旧道を
がた馬車に乗りましたが、山路で二、三度あぶなく引っくり返されそうになったのには驚....
「バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
に、自動車も何にもない頃どうして住んでいたろうという事である。ヨネ・ノグチ氏が、
がた馬車に乗って町へ買物に出た光景が想像される。 東海散史の佳人の奇遇に出てい....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
している身で、鉄道が敷ける以前のシベリヤを、雪どけの氾濫や泥濘と闘いながら、単身
がた馬車に揺られどおしで横断し、首尾よく目的地に着いて冷静きわまる科学的データの....