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がなる
「がなる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
がなるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
骨《げんこつ》で一つどんと叩くと、
「所がだ。惚れられるまでは、まだ退屈でも我慢
がなるが、惚れられたとなったら、もう万事休すだ。征服の興味はなくなってしまう。好....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ました。ただもう今夜のとまり、それだけがたれしもの心のねがいでした。さてどうそれ
がなるのか。うつくしい自然よりも、そのほうへたれの心もむかっていました。 道は....
「小夜啼鳥」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
「これ、どこかに、さよなきどりのこえをききつけましたぞ。まるでお寺のちいさなかね
がなるようじゃ。」 「いいえ、あれはかえるでございますわ。」と、お台所むすめはい....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
上って、箱根の山のどてっぱらへ手が掛ると、もう、な、江戸の鼓が響くから、どう我慢
がなるものか! うっかり謡をうたいそうで危くってならないからね、今切は越せません....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ども、諾、とあればそれまで。お妙は河野英吉の妻になるのである。河野英吉の妻にお妙
がなるのであるか。 お蔦さえ、憂慮うよりむしろ口惜がって、ヤイヤイ騒ぐから、主....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
しに任せたものとして、安心しなければなりません」 「ええ途方もない。どうして安心
がなるものか」 呆《あき》れはてて老夫は呟《つぶや》けば、御者ははじめて顧みつ....
「不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
ているというその一例に属する話である。巴里に於ける官立美術学校の附近に或る下宿屋
がなる。一体の出来が面白い都会で、巴里に遊んでその古えを忍ぶとき、今も猶お悵恨の....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
官というわけにはゆかないよ」 「うふ、未来の連合艦隊司令長官か、あっはっはっ。俺
がなることになっていたっけ」 長谷部大尉は、酔うといつもそういう気焔をあげるの....
「海底大陸」より 著者:海野十三
面をにらんでいるのです。もしその方向にあたって、木片一つ浮いても、すぐ警報のベル
がなるようなしかけになっています。この器械を自動監視鏡といいますが、これがあるお....
「時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
知らなかった。 夢の中に、カーン、カーン、と天主教会《てんしゅきょうかい》の鐘
がなるひびきを聞いた。大司教《だいしきょう》さまが、盛装《せいそう》をしてしずし....
「白銅貨の効用」より 著者:海野十三
みると非常に気持ちよくとれる。ことに新鋳造のものは中々よく削れてよろしく、造幣局
がなるべく毎年新鋳造貨を出して貰いたいと思う程である。爪をすべて削りおえた後は、....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
好きだし。」麻川氏「つまり、釈迦に拝し、キリストに拝し……。」「マホメットには誰
がなる……ですかな。」と麻川氏の番頭さん。麻川氏「莫迦。彼自身は飽まで厳粛なんだ....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
に賢うても所詮は異国の人じゃ。物の言いようも風俗も違うた都へのぼって、何程の働き
がなることぞ。まして間者とも細作とも確かに見きわめた証拠もないのに、あまりに物々....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
のですな。どこかに一つ空きができて、私がそこへ出かけようとしても、その幽霊には俺
がなるという申し込みがたくさんあって困るのです」 「そういうことになっているとは....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
助力して大きい蟹の捕れるようにして上げます。わたしは山の神です」 「どうして勘弁
がなるものか」と、王は罵った。「貴様は一度ならず二度までも、おれの漁場をあらした....