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きいきい声
「きいきい声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
きいきい声の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海底大陸」より 著者:海野十三
るでふりこのようにゆりうごかす者、――いやたいへんなさわぎである。 さだめし、
きいきい声をたてていることと思うが、まどがみな厳重にふさがっているので、クーパー....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
か》ねて見とれとるやつがあるかア――」と、この権中主典は棟の下一ぱいに響きわたる
きいきい声で叫んだ。
彼の命令は空《むな》しいのだ。守衛のものどもは立ちあがら....
「海底都市」より 著者:海野十三
れた音盤《おんばん》にするどい金属針をつっこんで無理にまわしたときに出るゆがんだ
きいきい声だった。 「よろしい。君たちはいったい何を希望するのかね、われわれ人類....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
よやくそくの時刻になったではないか。さあ、早くその尊いものを出してくれ」 と、
きいきい声でさけんだ。 すると、このミンミン島の酋長ミンチも、すっくと立ちあが....
「大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
れた子どもたちが、おんおんないてうろうろしている。恐怖と悲嘆とに気が狂った女が、
きいきい声をあげてかけ歩く。びっくりしたのと、無理に歩いて来たのとで、きゅうに産....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
従えば臀《しり》にしびれが切れてくるようなときには、ラ・フーイエットはその甲高い
きいきい声で、トルーイヨーは牛の嗄《しわが》れ声のようなはっきりしない唸《うな》....
「マーカス・ショーとレビュー式教育」より 著者:寺田寅彦
見るような気のするものであった。老人や軍人の男装をした踊り子までがみんな女の子の
きいきい声を出すので猶更そういう「毀れやすい」感じを起こさせるようである。例えば....
「決闘」より 著者:神西清
事を果たしたという自覚が、君を富ませるのだ。」 婦人連の馬車から、恐怖と歓喜の
きいきい声が起こった。馬車の列はいま、まるで垂直な岩壁の中腹に切り開いた道にかか....
「女房ども」より 著者:神西清
ンカに言ってしまおうと、毎日そう思い立ちはするのですが、さてどう切り出したら女に
きいきい声を立てさせずに済むものやら、見当がつきません。そこへその手紙なので、実....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
する。跳ねる、飛ぶ、眼で媚び、股でひねる。日の丸も負けず劣らずである。味をやる、
きいきい声を出す。 ああ、日は小さくもないのにな。夜になれば夜で、月も星も光る....