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「くねる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

くねるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
式部小路」より 著者:泉鏡花
ものなら、涙ぐむという始末。 じゃ顔を合わせればどうかというと、すねるような、くねるような、その素ッ気のなさ加減、傍で見る婆さんの目にも気の毒なくらい。 き....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
を見る。ゆえに、左の一絶を得たり。 一湾曲水繞、典都八月秋已風。 (湾内の曲がりくねる水は王宮をめぐり、夕日は波に照り映えて橋は弧を描く。公園に歩き入れば落葉多....
一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
ると、淡紅色の、暈やっとした塊りが、眼前の靄のなかにあらわれました。 揺れる、くねる。 私は、咽喉がからからになって自分の喘ぎが、ガンガン鳴る耳のなかへ響い....
土曜夫人」より 著者:織田作之助
烈な色彩に揺れて、イヴニングドレスの背中をくりぬいて見せた白い素肌が、蛇のようにくねると、そのくぼみに汗が汗ばみ、女の体臭を男の体臭が絞り出すような夏の夜の踊り....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
、君の結論をきくと、オヤオヤ、あれはみんなここへくるための道中か、ムダな道を曲りくねるものだと思って、いっぺんに興がさめてしもう。一秒ごとに興がさめるよ。顔を見....
大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
立ちし赤さかな 同 白豚や秋日にすいて耳血色 久女 美しい葡萄粒を這いくねる毛虫。鎌首をあげ身細く怒り立つ蛇の赤さ、秋日にすきとおる白豚の耳の真紅色。....
百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
たり食い付いたりするから、掛布団《かけぶとん》の間へ入れて寝かしてやる、無精によくねる、いくら寝ても飽きたと云う事を云わない、夜昼寝つづけに寝る、たたき起してほ....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
のさび、背《せい》はスラリとして風に揺《ゆら》めく女郎花《おみなえし》の、一時をくねる細腰もしんなりとしてなよやか、慾にはもうすこし生際《はえぎわ》と襟足《えり....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
した。日曜の手紙でかたくお約束したとおり、最もおそくて十一時迄、早くてはもっと早くねることにします。当分の間は、夜は出来るだけ早くねて、ひるもちょいちょい横にな....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
〇 │ │起きて床の中│ │ 早くねられる日はなるたけ早くねるのが専一と思って先月後半と本月とは随分早い方です。七時間ではおきたときいい....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
可愛くなってしまいました。この間うちの疲れが出ているのでしょう。こんやも又早く早くねるの。楽しみ、楽しみ。可笑しいでしょう? ひどい風だしくたびれるのよ。あなた....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
書評として不満になったわけです。 さあ、もう髪もすっかりかわきました。今夜は早くねるのよ。この間うち私はくたびれて、かえって眠り不足になっていたから。 中公....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
二十四日以来可成りの無理があったから、随分気をつけてマッサージもまた始め、昼間よくねるようにしておりますから御心配下さいますな、何といっても体の大きい五つの子供....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
にねていられない」にしろ。ある敏感さがあります。神経質さがあります。それでくねりくねるくねる運動は常に前進のみを意味しないというところに悲劇があるのね。あり体....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
しまうのよ。賞揚によってというよりも寧ろ抵抗を養わせて。寿まだ参りません。今夜早くねるのがたのしみです。はれぼったいのですもの、夏の真昼の公園のイメージのときは....