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「くよくよ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

くよくよの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
初雪」より 著者:秋田滋
掉って、無言のうちに「行く」という返事をしてしまったのだった。彼女は物ごとを余りくよくよしない、生活というものを愉しもうとする、陽気な巴里の女であった。 良人....
」より 著者:芥川竜之介
た一人している彼のことを考え、出来るだけ陽気に返事をした。 「動いているね。何をくよくよ海べの棕櫚はさ。……」 「それから?」 「それでもうおしまいだよ。」 「....
或る女」より 著者:有島武郎
いわい。みんな知っとるだけ一々申し訳をいわずと済む。お前はまたまだそれしきの事にくよくよしとるんか。ばかな。……それより妹たちは来とるんか。寝顔にでもお目にかか....
星座」より 著者:有島武郎
んの心を俺の方に眼ざめさすのは残酷《ざんこく》だ。…… 清逸はくだらないことをくよくよ考えたと思った。そして前どおりに障子にとまっている一匹の蝿にすべての注意....
広津氏に答う」より 著者:有島武郎
ありうるかというのに、不幸にしてそうではない。私は常に自分の実生活の状態についてくよくよしている。そして、その生活と芸術との間に、正しい関係を持ちきたしたいと苦....
雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
カイはまだここを通らないが、いずれそのうち、ここを通るかもしれない。まあ、そう、くよくよおもわないで、花をながめたり、さくらんぼをたべたりしておいで。花はどんな....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
につけても、両親は派手好なり、殊に贔屓俳優の橘之助の死んだことを聞いてから、始終くよくよして、しばらく煩ってまでいたのが、その日は誕生日で、気分も平日になく好い....
清心庵」より 著者:泉鏡花
らないけれど、母様は、お前、何か心配なことがあって、それで世の中が嫌におなりで、くよくよしていらっしゃったんだが、名高い尼様だから、話をしたら、慰めて下さるだろ....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
かしようもんなら……それこそ。」 「貢さん、何をそんなにお鬱ぎだ。この間から始終くよくよしておいでじゃないか。言ってお聞かせ、どうしたの。何も私に秘す事は無いわ....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
に厭なやつだ。さア民さん、始めましょう。ほんとに民さん、元気をお直しよ。そんなにくよくよおしでないよ。僕は学校へ行ったて千葉だもの、盆正月の外にも来ようと思えば....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
きたか省作、えい加減にして土竜の芸当はやめろい。今日はな、種井を浚うから手伝え。くよくよするない、男らしくもねい」 兄のことばの終わらぬうちに省作は素足で庭へ....
錦紗」より 著者:犬田卯
といやろうといったって貰ってやるもんか。」 お通は麦さく切りに出かけた。二三日くよくよ探し廻っているうちによその家では切り終えていたらしく、もう誰の姿も見えな....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
、「大胆に出て行くものにゃア却って弾が当らないものだそうだ。」 「うちの人の様にくよくよしとると、ほんまにあきまへん。」 「そやかさいおれは不大胆の厭世家やて云....
怪星ガン」より 著者:海野十三
かし声だけのガンマ和尚は、別に怒っているようにも思われず、おなじ調子の声で、 「くよくよしないで、街でたのしいものを見つけることですよ。つまらない話はしないのが....
火星兵団」より 著者:海野十三
られるようであったが、やがて、ぽんと胸をたたき、 「いや、過ぎたことを、そんなにくよくよ考えていても、しかたがない。今は、地球の人間を救うため、そうして火星兵団....