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ぐず
「ぐず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ぐずの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
姿が隠れると、洋一には外の雨の音が、急に高くなったような心もちがした。愚図愚図《
ぐずぐず》している場合じゃない――そんな事もはっきり感じられた。彼はすぐに立ち上....
「白」より 著者:芥川竜之介
》を拾うと、力一ぱい白へ投げつけました。
「畜生《ちくしょう》! まだ愚図愚図《
ぐずぐず》しているな。これでもか? これでもか?」砂利は続けさまに飛んで来ました....
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
まちがって出たから、会葬者は存外少かろうと思ったが、実際はそれと全く反対だった。
ぐずぐずしていると、会葬者の宿所を、帳面につけるのもまにあわない。僕はいろんな人....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
〔八月〕二十七日 朝|床の中で
ぐずついていたら、六時になった。何か夢を見たと思って考え出そうとしたが思いつかな....
「或る女」より 著者:有島武郎
しの代わりをしないじゃならないんですよ。朝寝坊なんぞしていてどうするの。あなたが
ぐずぐずしていると貞ちゃんがかわいそうですよ。早く身じまいをして下のお掃除《そう....
「星座」より 著者:有島武郎
低い天井とすれすれにかけてある八角時計を見た。もう九時が十七分過ぎていた。しかし
ぐずぐずしていると、他の教師たちがその部屋にはいってくるのは知れている。それは面....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
沢本 まあいいから、貴様の計画というものの報告を早くしろ。 花田 そうだ。
ぐずぐずしちゃいられない。おい青島、堂脇は九頭竜の奴といっしょに来るといってたか....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
失わざるべからざるか、豪放|豁達《かったつ》の女丈夫も途方に暮れたりき。 「何を
ぐずぐずしてやがるんで! サッサと出せ、出せ」 白糸は死守せんものと決心せり。....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
いのでございますから、目が廻《ま》うと悪うござんす。)
(はい。)
愚図愚図《
ぐずぐず》してはいられぬから、我身《わがみ》を笑いつけて、まず乗った。引《ひっ》....
「春昼」より 著者:泉鏡花
遣るべいかで、もう一鍬、すとんと入れると、急に土が軟かく、ずぶずぶと柄ぐるみにむ
ぐずり込んだで。 ずいと、引抜いた鍬について、じとじとと染んで出たのが、真紅な....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
なしくッて、かッと喧嘩することがないものだから、身投げに駈出す機がなくッて、つい
ぐずぐずで活きてたが、芳ちゃん、お前に逢ってから、私ゃ死にたくなくなったよ。」 ....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
《は》いて股引《ももひき》も佩いてゆけと母が云うと、手指ばかり佩いて股引佩くのに
ぐずぐずしている。民子は僕のところへきて、股引佩かないでもよい様にお母さんにそう....
「出奔」より 著者:伊藤野枝
して自棄なんかしない。勉強する、勉強する、そして私はずんずん進んでいく。こんなに
ぐずぐずしてはいられないと登志子はしっかり思い定めて光郎の手紙を最後にあけた。軽....
「転機」より 著者:伊藤野枝
しながらいった。 「同じだよ、どこからだって。こんな沼の中に道なんかあるもんか、
ぐずぐずいってると置いてくよ。ぜいたくいわないで裸足になってお出で。」 「いやあ....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
き出した。卦算の亀の子をおもちゃにしていた。 「全体どうしてお前はこんなところに
ぐずついてるんだ?」 「東京へ帰りたいの」 「帰りたきゃア早く帰ったらいいじゃア....