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けち
「けち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
けちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
背を向けてやるぞ。ハンス・ヴァン・リッパーの面に向って指をならしてやるぞ。ほかの
けちけちしている後援者どもにもだ。そうして、風来坊の教師がやってきて、自分を仲間....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
平吉《おうみやへいきち》も、小間物屋こそいたしておりますが、読本《よみほん》にか
けちゃひとかど通《つう》のつもりでございます。その手前でさえ、先生の八犬伝には、....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
奇瑞《きずい》があったとか申していますが。」
「その奇瑞の一つはこうじゃ。結願《
けちがん》の当日岩殿の前に、二人が法施《ほっせ》を手向《たむ》けていると、山風が....
「白」より 著者:芥川竜之介
き返すどころか、足を止めるけしきもありません。ぬかるみを飛び越え、石ころを蹴散《
けち》らし、往来どめの縄《なわ》を擦《す》り抜け、五味《ごみ》ための箱を引っくり....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
始末さ。真木島《まきのしま》の十郎、関山《せきやま》の平六《へいろく》、高市《た
けち》の多襄丸《たじょうまる》と、まだこれから、三軒まわらなくっちゃ――おや、そ....
「手紙」より 著者:芥川竜之介
けかかった翅《はね》を鳴らし、蟻の群を逐《お》い払っています。が、蟻の群は蹴散《
けち》らされたと思うと、すぐにまた赤蜂の翅や脚にすがりついてしまうのです。僕等は....
「文章」より 著者:芥川竜之介
ぬし》は妹である。旧式の束髪《そくはつ》を俯向《うつむ》けたかげに絹の手巾《はん
けち》を顔に当てた器量好《きりょうよ》しの娘さんである。そればかりではない、弟も....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
んだことを知ったりした。この先生は着物は腐れ、体は骨になっていたものの、貯金帳だ
けちゃんと残っていた為にやっと誰だかわかったそうである。T先生の話によれば、僕等....
「路上」より 著者:芥川竜之介
だ。
「ああ、皆で自動車へ乗って来たの。安田さんは?」
「僕は電車で来た。」
「
けちだなあ、電車だなんて。帰りに自動車へ乗せて上げようか。」
「ああ、乗せてくれ....
「或る女」より 著者:有島武郎
「そうですともさ。下らない、あなた、あれであなたのお職掌《しょくしょう》にでも
けちが付いたらほんとうにばかばかしゅうござんすわ。報正新報社にならわたし御懇意の....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
かんかん虫、虫たあ何んだ……出来損なったって人間様は人間様だろう、人面白くも無え
けちをつけやがって。 而して又|連絡もなく、 お前っちは字を読むだろう。 と云っ....
「星座」より 著者:有島武郎
側にいて、声を出さずに、醜い顔じゅうを笑いにしていた。
「皆んなちょっと聴《き》
けちょっと聴け、人見が今西山の真似《まね》をしているから……うまいもんだ」
ガ....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
いました。 燕はおもしろくってたまりません。まるでみなで鬼ごっこをするようにか
けちがったりすりぬけたり葦の間を水に近く日がな三界遊びくらしましたが、その中一つ....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
……ところで俺はいった。そんなら、こちらでお断わりするほかはない。奴の画はそんな
けちな画ではない。大手をふって一人で通ってゆく画だ。そういうものを発見するのが書....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
引受けて、御手前の防臭剤かなんかを撒かしていましたが、終には防臭剤を博覧会へ出か
けちゃ、自分で撒いていたので可笑しかった。その人も故人になったそうですが、若くっ....