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けり
「けり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
けりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ていて、それが善良なひとびとの心に呪いをかけ、そのおかげで彼らはいつでも幻想にふ
けりながらうろついているのである。彼らは、ありとあらゆるふしぎな信心に夢中になり....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
光の電磁気説を想いついて、理論物理学の大家となり、またエヂソンも面白がって読み耽
けり、大発明家となった。 この本は普通の本とは非常に趣きが異っていて。 電磁....
「寡婦」より 著者:秋田滋
真面目な恋をするには、まだ年がわか過ぎてよ。あたし、待っているわ」 私はそれで
けりがついたものとばッかり思っていたのです。 秋になるとその少年は寄宿舎に入れ....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
しなかった。「天雲《あまぐも》の上をかけるも谷水をわたるも鶴《つる》のつとめなり
けり」――こう自《みずか》ら歌ったほど、彼の薬を請うものは、上《かみ》は一藩の老....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
した。勿論その句境も剽窃した。「癆咳の頬美しや冬帽子」「惣嫁指の白きも葱に似たり
けり」――僕は蛇笏の影響のもとにそう云う句なども製造した。 当時又可笑しかった....
「運」より 著者:芥川竜之介
い興じながら、通りすぎたが、影はまだ往来に残っている。……
「じゃそれでいよいよ
けりがついたと云う訳だね。」
「所が」翁《おきな》は大仰《おおぎょう》に首を振っ....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
一度電話でもかけさせましょうか?」
「そうですね、一時|凌《しの》ぎさえつけて頂
けりゃ、戸沢さんでも好いんですがね。」
「僕がかけて来ます。」
洋一はすぐに立....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
の文句が好《い》い、――「みんな消えてしまったんです。消えて儚《はかな》くなりに
けりか。どうせ何でもそうしたもんね。」
これだけ聞くと、大に悟っているらしいが....
「河童」より 著者:芥川竜之介
もラックの義眼なるを知らざるなるべし。予が子は如何?
答 国立孤児院にありと聞
けり。
トック君はしばらく沈黙せる後、新たに質問を開始したり。
問 予が家は....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
のめようと云うものさ。」
「ふんまた煙管か。」と繰返して、「そんなに金無垢が有難
けりゃ何故お煙管拝領と出かけねえんだ。」
「お煙管拝領?」
「そうよ。」
さす....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
の俳人傘雨宗匠たるは天下の周知する所なり。僕、曩日久保田君に「うすうすと曇りそめ
けり星月夜」の句を示す。傘雨宗匠善と称す。数日の後、僕前句を改めて「冷えびえと曇....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
しょう。だからまた当世のことは、とんと御存じなしさ。それが証拠にゃ、昔のことでな
けりゃ、書いたというためしはとんとげえせん。お染《そめ》久松《ひさまつ》がお染久....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
なった歌でございます。
身をすてて花を惜しやと思ふらむ打てども
立たぬ鳥もあり
けり
三
大殿様と若殿様とは、かように万事がかけ離れてい....
「少年」より 著者:芥川竜之介
持って来て?」
「それでも二本並んでいるでしょう?」
「だって二人《ふたり》でつ
けりゃ二本になるもの。」
つうやはにやにや笑いながら、「いいえ」と云う代りに首....
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
「伝吉のありかには気づかずありけん、悠々と刀など押し拭い、いずこともなく立ち去り
けり。」(旅硯《たびすずり》)
脳貧血《のうひんけつ》を起した伝吉のやっと穴の....