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こそ泥
「こそ泥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
こそ泥の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
因果の一つ、利発な弥七郎めを弟子《でし》に持ったが恨めしい因果の二つ、それゆえに
こそ泥斎がこのようなあさましい親心になりましたことも、おしかりなくお察しくだされ....
「光の中に」より 著者:金史良
れでも江戸八百八町を股にかけて歩いて来た男なんだ。余りふざけるねえ、手前のような
こそ泥とはちと訳が違おうぜ……」 留置場の様子から見れば、彼の他に相棒と思われ....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
がこんな泥棒渡世になったのも、いってみれば、あの時、お長屋の女房が、俺のことを、
こそ泥と間違えて、あんなことをいやあがったからだともいえるんだ。その後の俺は、ず....
「小村淡彩」より 著者:宮本百合子
駐在の更迭があった。新しく来た巡査は、まだ二十七八の若い男であった。町の方でこそ
こそ泥棒や密会をよく捕えたので、一村を預る駐在所を貰ったのであった。村には、彼し....
「伸子」より 著者:宮本百合子
破った。 「一寸皆おききなさい、この話知っている?」 ある時巡査が、一人のこそ
こそ泥棒を捕まえました。交番に引張って来て、さんざん擲《なぐ》ってから、訊くこと....
「田舎風なヒューモレスク」より 著者:宮本百合子
かし、村でも到頭人殺しが出るようになったか。(私の頭は何という依估地頭だ!)こそ
こそ泥棒も滅多にはなかったのに――。村の中で、この夜、村始まって初めての殺人があ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
はヌラリとそのほうへむきなおって、
「や、これはお嬢様、そうきかれると丹下左膳、
こそ泥のごとき真似をいたして、恥じいる次第だが……」
鍋とかわったほんもののこ....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
倍近くに当るのである。 五一 「分限紳士」というのは…………。――海賊は、掏摸や
こそ泥や普通の強盗などを軽蔑して、自分たちを戯れに「分限紳士」と称していたのであ....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
為に災難に逢うて逃げる機に此の穴へ落ちた者、其の時お前が追掛けて出た彼の二人の者
こそ泥坊じゃぞえ、私は仔細あって夫と共に此の山へ来かゝりしに、山賊共に欺されての....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
ちびかれて、無数の対立しあった理論を素人のようにこねあわせ、種々雑多な知識のそれ
こそ泥沼のなかで絶望的にのたうちまわったが、これは、たまたまある事件がおこって私....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
かった。ただ、曲者は一人で、まだ床の間にいるらしい、とだけしか判らなかった。
(
こそ泥なら?――侍を呼び立てて、宿中を起すのは、武士として恥だ。書類を目掛けてい....
「比較科学論」より 著者:中谷宇吉郎
右衛門《いしかわごえもん》のような場合には、非常に複雑で困難な実験を必要とする。
こそ泥くらいならば、ちょっとした実験ですぐ分る。いずれにしても、犯人が分っていて....