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ご苦労
「ご苦労〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ご苦労の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
》る、少しぐらぐらしたが難なく越した。向うからまた坂じゃ、今度は上《のぼ》りさ、
ご苦労千万。」
十
「とてもこの疲《つか》れようでは、坂を上るわけには行くま....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
姉芸妓が、おおしんど、か何かで、肩へ色気を見せたのですが、 「えろう遅うなって、
ご苦労え、あのな、ついそこで、いえ、あのな、むこうへ、……境はん。」 おや。 ....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
行こうか。ちょうどお誂え、苔滑……というと冷いが、日当りで暖い所がある。さてと、
ご苦労を掛けた提灯を、これへ置くか。樹下石上というと豪勢だが、こうした処は、地蔵....
「米」より 著者:犬田卯
へ出て一行を迎えたおせきは、丁寧に被っていた手拭をとって、 「これはまア、本日は
ご苦労さんでございます」と改まった東京風の言葉で挨拶した。 「いい日だなア。」 ....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
二人でこっそり調べて来ようじゃないか」とM教師はいうのであった。 そこで二人は
ご苦労さまにも東京へ出発したのである。と、それと気づいた男爵は、ふいといなくなっ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
いた。 しばらくすると、帆村がもどってきた。 「機長、もどりました」 「おう、
ご苦労。どうした」 「見つけた穴は、ぜんぶ溶接でふさぎました。しかし、思うほど効....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
白い上衣を着たドイツ人の給仕が、卓子の上に食事の盆を置くところだった。 「やあ、
ご苦労。もう食事の時間かね」 僕は、坊主憎ければ袈裟までもの譬のとおり、この美....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
が大股で三根夫のほうへ歩いてきて、大きな手で握手をした。 「おめでとう。たいへん
ご苦労だった。われわれは、三根夫君のお仲間なんだということに大なるほこりを感ずる....
「海底都市」より 著者:海野十三
には、メバル号よりずっと大きなりっぱな潜水艇が三|隻《せき》したがっていた。 「
ご苦労だったね。大いに心配していた」 と博士は潜水服姿であらわれていった。 「....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
一台、表についた。中から現われたのは警視で、二人の警部補を随えていた。 「やあ。
ご苦労じゃ。まだ賊は現われんかね」 「はい。どういうわけか、まだ現われません」 ....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
と答えたが、なぜかその返答には不透明なものが交っているように思われた。 「いや、
ご苦労。そのへんで結構。まあ引取って、あっちで休んでいるように」 検事はそうい....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
ると、それは彼と親しい警部だった。 「やあ、河原警部さんじゃありませんか。どうも
ご苦労さまです。一体どうして爆発がおこったんですか」 「そのことだよ」と河原警部....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
万端取調べ中でござりまするが後刻申し奉ります。へえ、お静かに、お静かに……」 「
ご苦労、――」 「お言葉、まことに有難うさんで……」 ツツツーとまた引擦るよう....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
」 「雲があるようですが、相当うつくしい輝いて見えます。おわり」 「ああそうか。
ご苦労」 当直長のこえは、高声器の中に引込んでしまった。 「どうだ。今の電話を....
「地球要塞」より 著者:海野十三
りました」 一人の美しい婦人が、私の前に立って、いんぎんに挨拶した。 「やあ、
ご苦労です」 「鬼塚元帥が、たいへんお待ちです。どうぞ、お早くこの自動車《くるま....