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ご酒
「ご酒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ご酒の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪柳」より 著者:泉鏡花
ど。」 「はんぺんのような男で。」 「はんぺんは不可い、菎蒻だ。からしを。」 「
ご酒は……酒はそれこそ、黒松の生一本です。」 「私は、何だったって、一本松だよ。....
「両面競牡丹」より 著者:酒井嘉七
、この方も、お上品に、お笑いになりまして、 「なる程、お子供衆でございましたら、
ご酒を上がって頂く訳にも参りますまい。では、何か、お菓子でも買って、おあげ下さい....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しばってそのままにしているうちに、忘れもせぬついこないだの桃のお節句のときです。
ご酒宴のご余興の上覧狂言に、尾州様があっしたち一座を名古屋のお城にお招きくだせえ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
川を越えて隅田村に渡り、大川筋を寺島村から水戸家のお下屋敷まで下って、狩り納めの
ご酒宴があってから、めでたく千代田城へご帰館というのがその道順でした。 おなり....
「こころ」より 著者:夏目漱石
「ちっともならないわ。苦しいぎりで。でもあなたは大変ご愉快《ゆかい》そうね、少し
ご酒《しゅ》を召し上がると」 「時によると大変愉快になる。しかしいつでもというわ....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
の膳にうつった。
翳《かげ》りの多い灯りが白い陶器の盃に降っていた。
「今宵の
ご酒には、――」と誰かが云った、「ふくいくとした味がありますのう」
「まことに―....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
た。竹中半兵衛のそれに釣りこまれて、ぜひなく笑ったというかたちである。 「もう、
ご酒は充分です」 官兵衛はわざとあらぬ答えをして、とぼけると、 「いや、酒はす....
「三国志」より 著者:吉川英治
に立ち、血まみれな手のまま、先に預けておいた酒杯を取りあげて、 「――では、この
ご酒を、頂戴いたします」 と、胸を張って、ひと息に飲みほした。 酒は、まだあ....
「三国志」より 著者:吉川英治
こう酔いが発するものだろうか」 「わたくしもだいぶ過しました。近頃、かように快く
ご酒をいただいたことはありません」 「青梅、酒ヲ煮テ、英雄ヲ論ズ――。さっきから....
「三国志」より 著者:吉川英治
わしの話でも、気にさわられたか」と、たずねた。 玄徳は面を振って、 「いえいえ
ご酒宴を賜りながら、愁然とふさぎこみ、私こそ申しわけありません。仔細はこうです。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
もよりけり、相手にもよるものを」 「やはり酒のなせる業だったな」 「そんなお悪い
ご酒癖とは、ついぞ今日まで、右馬介も存じませんでしたが」 「はははは。犬も悪かっ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
でしょう」 「いやいや、そうでない。この天下大乱の折に、悠々と、節句遊びの豪奢な
ご酒宴ぶりなどは。……柳営ですら、ことしはお取止めになった」 「子供のための祭り....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
また一族の輩にも、何かと、賞で物を分け与えた。その間に、円心は、 「お。ひとつ、
ご酒興にこれをごらんくだされい」 と、たずさえて来た一ト束ねの物を解かせ、おび....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
お麗が、飯びつを寄せて坐ったので、伝右衛門は、口をつぐんでしまった。 「お父様、
ご酒は」 「たくさんじゃ」 「ご飯になさいますか」 「む……む……貰おう」 黙....