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「ご飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ご飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高野聖」より 著者:泉鏡花
あたり遥《はるか》に馬子歌《まごうた》が聞えたて。」 二十 「さて、それからご飯の時じゃ、膳《ぜん》には山家《やまが》の香《こう》の物、生姜《はじかみ》の漬....
奈々子」より 著者:伊藤左千夫
を出してみると、奈々子があとになって三人が手を振ってかける後ろ姿が目にとまった。ご飯ができたからおんちゃんを呼んでおいでと彼らの母がいうらしかった。奈々ちゃんお....
透明猫」より 著者:海野十三
ることなんか平気だから、戸棚では安心ならない。 「青二や。なにをしておいでだい。ご飯ですよ。早くおりていらっしゃい」 はしご段の下から、母親が二階へ声をかけた....
」より 著者:岡本かの子
子供は感違いした母親に対して何だか恥しく赫くなった。 「だから、三度々々ちゃんとご飯喰べてお呉れと云うに、さ、ほんとに後生だから」 母親はおろおろの声である。....
自叙伝」より 著者:大杉栄
飯の小言を言うと、僕もすぐそれについて雷同した。 「心が曲っていると、めっかちのご飯が行くんだ。お父さんのなんか、それやおいしい、いいご飯だ。」 僕は父がこう....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
った。 「あたしは、とても、縹緻好みなんですわ。夫なんかには。そうでないと一緒にご飯も喰べられないんです」 「敵わんね。君には」怒ることも笑うことも出来なくなっ....
食魔」より 著者:岡本かの子
肩越しに、アンディーヴの鉢を覗き込んだが、 「鼈四郎さん、それ取っといてね、晩のご飯のとき食べるわ」 そういった。 巻煙草を取出していた鼈四郎はこれを聞くと....
雛妓」より 著者:岡本かの子
く聞いときなさい。もう、鴨も雁も鵜も北の方へ帰る時分だから」と言った。 逸作がご飯を食べに連れて行くといって、いつもの銀座か日本橋方面へは向わず、山の手からは....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
し、行ってみようかしら」 「うん、そうしろよ、これからすぐ出かけよう」 「アラ、ご飯どうするの」 「ご飯はいいよ。――今夜は一つ、豪遊しようじゃないか」 「まあ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
「おいしい……」 と、長いまつ毛をふるわせて、 「三度、三度、ここに居まして、ご飯のかわりに頂いたら、どんなにか嬉しいでしょう……」 と、息をふくんだ頬を削....
豆腐買い」より 著者:岡本かの子
ら最後に逃げて隠れていたのは丁度こういう露地の中の家だった。二人で町で買物をしてご飯も食べたあと暗くなってお京さんを隠れ家へ送り届けようと、その露地口へ入るとき....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
女はこんな訳の分らぬことを云ってますます憐っぽくしおれかかる。 ――わたし今夜ご飯喰べられないのよ。あんた晩ご飯おごってよ。あたし払いが出来なくなって、おっ払....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
のと、この妓が案内をしてくれたのに対しても、山谷、浜町、しかるべき料理屋へ、晩のご飯という懐中はその時分なし、今もなし、は、は、は、笑ったって、ごまかせない。 ....
妖怪談」より 著者:井上円了
るから、こういう願いを申します、今晩のうちにお米をまいて、明日そのみのったお米でご飯をたいてください、これができるならば私も話します。ともかくも、三年も学ばねば....
ある日の先生と子供」より 著者:小川未明
た。 「火鉢に、火がとってあるから、おあたんなさい。」と、お母さんは、もう、朝のご飯の支度をしながらいわれました。 吉雄は、火鉢の前にいって、すわって手を暖め....