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さっぱり
「さっぱり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
さっぱりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
論、釈迦《しゃか》の教も知らなかったから、なぜ彼等が剛情《ごうじょう》を張るのか
さっぱり理解が出来なかった。時には三人が三人とも、気違いではないかと思う事もあっ....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
ものばかりやっているじゃありませんか。しまいには私も、これはもう縁がないもんだと
さっぱりあきらめてしまったんです。それがあなた……」
ほかの連中が相手にならな....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
に船々と云う。船はまずわかったものの、何の船がはいって来たのか、そのほかの言葉は
さっぱりわからぬ。あれはあの男もうろたえた余り、日本語と琉球語とを交《かわ》る交....
「春の夜」より 著者:芥川竜之介
?」
「ええ、好きでございました。」
Nさんは僕の予想したよりも遥《はる》かに
さっぱりと返事をした。
(大正十五年八月十二日)....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
とか言うので、何度聞き直しても、八幡《やわた》の藪《やぶ》でも歩いているように、
さっぱり要領が得られないので弱っちまった。いまだに、あの時のことを考えると、はが....
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
に妙とも思わなかった事だ。「難有《ありがと》う。ただこの頃はどうなすったのだか、
さっぱり御便りが来ないのでね。」――そう千枝子は赤帽に、返事さえもしたと云うのだ....
「槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
っている。けれどもいったい林の中を通ってるんだか、やぶの中をくぐっているんだかは
さっぱり見当がつかなかった。ただむやみに、岩だらけの路を登って来たのを知っている....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
前にも述べたとおり、私の躯はだんだん衰弱して来たのでございます。床についても
さっぱり安眠ができない……箸を執っても一|向食物が喉に通らない……心の中はただむ....
「或る女」より 著者:有島武郎
ると、そのうちにまた眠たくなって一寝入りしますのよ。そうするとそのあとはいくらか
さっぱりするんです。……父や母が死んでしまってから、頼みもしないのに親類たちから....
「或る女」より 著者:有島武郎
えくれれば自分にだって恋する男に対しての女らしい覚悟はある。別れろとならばきれい
さっぱりと別れても見せる。……なんという踏みつけかただ。なんという恥さらしだ。倉....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
のだ。彼らにはとにかくそういう生活をする事がそのまま生きる事なのだ。彼らはきれい
さっぱり台のまわりを囲んで、暗い五|燭の電燈の下で箸を取り上げる時、父上が珍しく....
「星座」より 著者:有島武郎
もしろい所だと思うよ。室蘭《むろらん》か、函館《はこだて》まで来る間に、俺は綺麗
さっぱり北海道と今までの生活とに別れたいと思って、北海道の土のこびりついている下....
「銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
オムニバスの残骸は、暫く本所の緑町に横わっていたのですが、その後どうなりましたか
さっぱり分らなくなってしまいました。これから後に鉄道馬車が通るようになったのです....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
頭にはよけいわからなくなりました。 「どうもおまえたちの*ボルンホルムことばは、
さっぱりわからんぞ。」と、参事官はかんしゃくをおこしてどなりつけました。そして背....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
はいろうとはしないで、町の入口で宿をとりました。ここで旅のあかをおとしておいて、
さっぱりしたようすになって、町の往来をあるこうというのです。宿屋のていしゅの話で....