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さて
「さて〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
さての前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ない。あたかも雲に聳ゆる高塔を仰いで、その偉観に感激せずにはいられないとしても、
さて、どういう足場を組んで、そんな高いものを建て得たかが、判らないのと同じである....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
巡廻せし学校生徒のうちに比べる者なし」と校長に語られたりと。予この事を洩れ聞きて
さては我はこの郷に冠たるのみならず、新潟県下第一の俊傑なりしか、この県下に第一な....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
子が実際睡っていることは、勿論遠藤にはわかりません。ですから遠藤はこれを見ると、
さては計略が露顕したかと思わず胸を躍らせました。が、妙子は相変らず目蓋一つ動かさ....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
たなびく中に聳えている笠置山へ矢よりも早く駈け始めました。
四
さて笠置山《かさぎやま》へ着きますと、ここにいる土蜘蛛《つちぐも》はいたって悪知....
「運」より 著者:芥川竜之介
《おつげ》だと、一図《いちず》に思いこんでしまいましたげな。」
「はてね。」
「
さて、夜がふけてから、御寺を出て、だらだら下りの坂路を、五条へくだろうとしますと....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
度続いた。お蓮《れん》はその穴銭の順序へ、心配そうな眼を注《そそ》いでいた。
「
さて――と。」
擲銭《てきせん》が終った時、老人は巻紙《まきがみ》を眺めたまま....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
わ》いていたから、早速その酒旗の出ている家へ、舟をつけろと云いつけたものだ。
「
さてそこへ上《あが》って見ると、案《あん》の定《じょう》家も手広ければ、主《ある....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
祈りを御聞き入れになって下すったからね。」
と、何度も繰り返して云ったそうです。
さて明くる日になって見ると、成程《なるほど》祖母の願がかなったか、茂作は昨日《き....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
言及した時に引いたから、ここに書いて置くが、勿論大した意味がある訳ではない。――
さて、その問答を見ると、大体|下《しも》のような具合である。
上人《しょうにん....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
。」
「当り前じゃないか、そんなことは?」
「それを伝熱作用の法則と云うんだよ。
さて女を物体とするね。好《い》いかい? もし女を物体とすれば、男も勿論物体だろう....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
この少納言の御手許で、長らく切磋琢磨《せっさたくま》の功を御積みになりましたが、
さてその大食調入食調《だいじきちょうにゅうじきちょう》の伝授を御望みになりますと....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
むところですから、早速翁を煩《わずら》わせて、手紙を一本書いてもらいました。が、
さて遊歴《ゆうれき》の途《と》に上ってみると、何かと行く所も多いものですから、容....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
らず、苟《いやし》くも批評学に志した諸君の忘れてはならぬ法則であります。
「扨《
さて》『半肯定論法』とは大体上の通りでありますが、最後に御注意を促したいのは『そ....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
に御読みになりました。
「……世の中かきくらして晴るる心地なく侍《はべ》り。……
さても三人《みたり》一つ島に流されけるに、……などや御身《おんみ》一人残り止まり....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
飯《ごはん》を食べる事も出来はしません。」と、あべこべに医者をやりこめるのです。
さて明くる日になると約束通り、田舎者の権助は番頭と一しょにやって来ました。今日は....