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「さわやか〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

さわやかの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
、侍が続いて、 「みどりの糸をくりおきて夏へて秋は機織《はたお》りぞ啼く。」と、さわやかに詠じますと、たちまちそれは静まり返って、萩模様のある直垂《ひたたれ》を....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
その間に女たちはそよ風に領巾《ひれ》を飜《ひるがえ》しながら、頭の上の素焼の甕にさわやかな朝日の光を浴びて次第に噴《ふ》き井《い》から遠ざかって行った。が、間も....
偸盗」より 著者:芥川竜之介
、「ふふん」と言ったまま、答えない。そのかわりに、斧《おの》をかついだ、青ひげのさわやかな男が、横あいから、口を出した。 「おぬしこそ、また影法師なぞにおびえま....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
》に耽って、堕獄の業因《ごういん》を成就せん」と。われ、「るしへる」の弁舌、爽《さわやか》なるに驚きて、はかばかしく答もなさず、茫然としてただ、その黒檀《こくた....
或る女」より 著者:有島武郎
晴れて、珍しくすがすがしい涼風が木の間から来て窓の白いカーテンをそっとなでて通るさわやかな天気だったので、夜通し貞世の寝台のわきに付き添って、睡《ねむ》くなると....
燕と王子」より 著者:有島武郎
める事にしました。 王子の像は石だたみのしかれた往来の四つかどに立っています。さわやかにもたげた頭からは黄金の髪が肩まで垂れて左の手を帯刀のつかに置いて屹とし....
旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
どに見るなんということを、ヨハンネスは、これまでに知りませんでした。お日さまは、さわやかに晴れた青空の上からあたたかく照りかがやいて、峰と峰とのあいだから、りょ....
人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
すずしい風をあたしたちはもっていきます。空のなかに花のにおいをふりまいて、ものをさわやかにまたすこやかにする力をはこびます。こうして、三百年のあいだつとめて、あ....
紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
りつける三時過ぎの強き日光、すこぶるあついけれども、空気はおのずから澄み渡って、さわやかな風のそよぎがはなはだ心持ちがよい。一台の車にわが子ふたりを乗せ予は後か....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
女がやってきた。これは大した美人で、当時の上流の社交界の花形。度胸もあり、弁舌もさわやかな頭のいい女だった。これがダイヤの指輪などをキラキラさせながら、飛行機に....
虹と感興」より 著者:上村松園
図組の中に出ている気分は、初夏のある夕べの雨上り、湿った空気の中に、軽い涼しさがさわやかに流れておるという点を出したいと思ったものですが、その爽やかさと、婦人の....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
「きみ、この部屋で朝までゆっくり眠りたまえ。そうすればきっと、あすの朝は気分もさわやかになるだろうから……」 博士は親切にすすめた。ところが透明人間は、苦し....
海底都市」より 著者:海野十三
、実はくるしくもなんともなかった。海底に缶詰になっているとは思えないほど、空気はさわやかであり、どこからともなくそよ風がふいて来て額のあたりをなでた。それにバラ....
火星探険」より 著者:海野十三
《きょうらんどとう》が一時に鳴りを鎮めたように、乗組員たちの気分は俄《にわ》かにさわやかとなった。立っていた者は、へたへたとその場に崩れるように尻餅をついた。 ....
恐竜島」より 著者:海野十三
ったのだ。これから暁がきて、前にものべたように、それらは一人一人起き出して、朝のさわやかな空気をすい、そして自分が平和な島の上に居ることを知って、元気をもりかえ....