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「しゃく〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

しゃくの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
71 斜めに上から見おろした、大きい長方形の手水鉢《ちょうずばち》。柄杓《ひしゃく》が何本も浮かんだ水には火《ほ》かげもちらちら映っている。そこへまた映って....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
いにく》恋愛結婚ではない。ある親戚の老人夫婦に仲人《なこうど》を頼んだ媒妁《ばいしゃく》結婚である。常子は美人と言うほどではない。もっともまた醜婦《しゅうふ》と....
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
いるんだからな。」 「意識していたって好いじゃないか。」 「いや、どうも少し癪《しゃく》だね。」 彼等は手をつないだまま、もう浅瀬へはいっていた。浪《なみ》は....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
ほて》り出すのを感じた。けれどもこれだけは覚えている。――お嬢さんも彼に会釈《えしゃく》をした! やっと停車場の外へ出た彼は彼自身の愚《ぐ》に憤りを感じた。....
おしの」より 著者:芥川竜之介
?」 「はい、少々お願いの筋がございまして。」 女は慇懃《いんぎん》に会釈《えしゃく》をした。貧しい身なりにも関《かかわ》らず、これだけはちゃんと結《ゆ》い上....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
そう云う言葉が、ほとんど同時に、叔母と神山との口から出た。お絹は二人に会釈《えしゃく》をしながら、手早くコオトを脱ぎ捨てると、がっかりしたように横坐《よこずわ....
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
。しかし半之丞もお松にはよほど夢中になっていたのでしょう。何しろお松は癇癪《かんしゃく》を起すと、半之丞の胸《むな》ぐらをとって引きずり倒し、麦酒罎《ビールびん....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
一目見ると、すぐにそれが四五日前に、ある会合の席上で紹介された本多子爵《ほんだししゃく》だと云う事に気がついた。が、近づきになって間《ま》もない私も、子爵の交際....
」より 著者:芥川竜之介
からは何の話し声も聞えなかった。その沈黙がまた陳にとっては、一層堪え難い呵責《かしゃく》であった。彼は目の前の暗闇の底に、停車場からここへ来る途中の、思いがけな....
片恋」より 著者:芥川竜之介
一組宴会があるらしかったが、これも幸いと土地がらに似ず騒がない。所が君、お酌人《しゃくにん》の中に―― 君も知っているだろう。僕らが昔よく飲みに行ったUの女中....
カルメン」より 著者:芥川竜之介
ティックでね。――」 「どうしたんだ?」 「何《なん》とか云う旧帝国の侯爵《こうしゃく》が一人、イイナのあとを追っかけて来てね、おととい東京へ着いたんだそうだ。....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
その傷は。」 ある静かな雨降りの夜《よ》、お蓮《れん》は牧野《まきの》の酌《しゃく》をしながら、彼の右の頬へ眼をやった。そこには青い剃痕《そりあと》の中に、....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
談は先方から達《た》っての所望《しょもう》だと云う事、校長自身が進んで媒酌《ばいしゃく》の労を執《と》る以上、悪評などが立つ謂《い》われのないと云う事、そのほか....
金将軍」より 著者:芥川竜之介
》のかげにもの悲しい光りをやどしている。 ある冬の夜《よ》、行長は桂月香に酌《しゃく》をさせながら、彼女の兄と酒盛りをしていた。彼女の兄もまた色の白い、風采《....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ちか優越の意識を持っている以上、起したくも起されない。馬琴も相手の言いぐさが癪《しゃく》にさわりながら、妙にその相手が憎めなかった。その代りに彼自身の軽蔑を、表....