»
し遂げる
「し遂げる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
し遂げるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
て明日は昨日よりも大きく賢くなって、寝床の中から跳り出して来い。私は私の役目をな
し遂げる事に全力を尽すだろう。私の一生が如何《いか》に失敗であろうとも、又私が如....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
じりで勇んで暮らしているのは、誰にもあずけておけない仕事があるからだ。その仕事を
し遂げるまでは、たとい死に神が手をついて迎えに来ても、死に神のほうをたたき殺すく....
「作画について」より 著者:上村松園
ました。 思いつめるということが、よい方面に向えば勢い熱情となり立派な仕事を成
し遂げるのですが、ひとつあやまてば、人をのろう怨霊の化身となる――女の一念もゆき....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
せん。 空に、プロペラの音がします。私は寝ます。ゆうべ徹夜でした。 物事を成
し遂げるには、塹壕戦の覚悟が必要だと思います。自分の職場を守って、いつまでもいつ....
「『小さな草と太陽』序」より 著者:小川未明
の世界であります。本能も、理性も、この世界にあっては、最も自由に、完美に発達をな
し遂げることが出来るのであります。何者の権力を以てしても、この自由を束縛すること....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の内閣というものはほとんど決断権は宰相一人にあって、内閣員すべてが一致して事をな
し遂げるということは決してない。まして個人としてはむろん自分の意見を吐くというよ....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
とった道のべの草花もみなわしとはなれられない縁があったのだな。みなわしの運命を成
し遂げるために役立ったのだな。 専信 (登場。弟子たちに一礼する)ただ今到着いた....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、木戸らの柱石たる人々が廃藩置県直後の国を留守にし三年の月日を海の外に送っても成
し遂げることのできなかったこの難関を突き破るために、時の政治家はあらゆる手段を取....
「葉桜と魔笛」より 著者:太宰治
たである、と僕はいまでは信じています。つねに、自身にできる限りの範囲で、それを為
し遂げるように努力すべきだと思います。どんなに小さいことでもよい。タンポポの花一....
「世界漫遊」より 著者:ダビットヤーコプ・ユリウス
せないでも好さそうなものだ。誰だって同じ旅行が出来たら、あの男よりは有利にそれを
し遂げるだろうに。 チルナウエルの旅程が遠くなればなる程、跡に残っている連中の....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
義の徹底したすがたがある。国民はいかなることをもなし得る能力を具え、またそれをな
し遂げるところに、民主政治の本質があるからである。そうしてまたかくのごとく皇室を....
「病室の幻影」より 著者:豊島与志雄
かり為し遂げないで、このまま中途で斃れるのを悲しいとは思わないのか。 A――為
し遂げるとか中途で斃れるとか、そんなことは人間の浅墓な考えなのだ。人の欲望には限....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
なものはないのだ。そして、信頼する彼の阿賀妻が、文字通り、いのちに懸けてそれを成
し遂げるであろうことはあきらかなことだが、けれども、邦夷の胸中を去来する不安はな....
「ピークハンティングに帰れ」より 著者:松濤明
れは登山の形式を備えたその一連の努力全体を愛すべきではなかろうか。一つの登頂を成
し遂げる、たとえ貧しい登頂でも、それを完全に果たす――一つのものを完成するか、失....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
心掛けが、しのばれましたぞ――あれでのうてはならぬ。万人と変った、大きな望みを成
し遂げるは、一通りの難儀でないのが、当り前だ」
と、いって、口調をあらためて、....