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すき
「すき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
すきの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
なしろものではなかった。 先ほど言ったように、その日は晴れた秋日和だった。空は
すきとおってうららかで、自然界はゆたかな金色の衣をつけ、豊穣な実りを思わせるのだ....
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
《はりがね》の環《わ》のまわりにぐるりと何本もぶら下げたかもじ。かもじの中には「
すき毛入り前髪《まえがみ》立て」と書いた札《ふだ》も下っている。これ等のかもじは....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
黒紬《くろつむぎ》の袷《あわせ》を重ねて、同じ紬の紋付の羽織の下に細い革の襷《た
すき》をかけた。差料《さしりょう》は長谷部則長《はせべのりなが》の刀に来国俊《ら....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ある婦人雑誌社の面会室。
主筆 でっぷり肥《ふと》った四《し》十前後の紳士《しんし》。
堀川保吉《ほりかわや
すきち》 主筆の肥っているだけに痩《や》せた上にも痩せて見える三十前後の、――ち....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
えると、あの狡猾《こうかつ》な土蜘蛛は、いつどうしたのか、大きな岩で、一分の隙《
すき》もないように、外から洞穴の入口をぴったりふさいでしまいました。おまけにその....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
去年の春の夜《よ》、――と云ってもまだ風の寒い、月の冴《さ》えた夜《よる》の九時ごろ、保吉《や
すきち》は三人の友だちと、魚河岸《うおがし》の往来を歩いていた。三人の友だちとは....
「運」より 著者:芥川竜之介
、粥《かゆ》を啜《すす》っても居られませぬ。」
「成程。」
「そこで、戸の隙間《
すきま》から、そっと外を覗いて見ると、見物の男女《なんにょ》の中を、放免《ほうめ....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
保吉《や
すきち》は三十になったばかりである。その上あらゆる売文業者のように、目まぐるしい....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
上の女中だった。松は濡れ手を下げたなり、銅壺《どうこ》の見える台所の口に、襷《た
すき》がけの姿を現していた。
「どこだい?」
「どちらでございますか、――」
「....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
《しやてき》に七円五十銭使ったこと、田舎芸者《いなかげいしゃ》のこと、安来節《や
すきぶし》芝居に驚いたこと、蕨狩《わらびが》りに行ったこと、消防の演習を見たこと....
「女」より 著者:芥川竜之介
―
その内に雌蜘蛛はある真昼、ふと何か思いついたように、薔薇の葉と花との隙間《
すきま》をくぐって、一つの枝の先へ這い上った。先には土いきれに凋《しぼ》んだ莟《....
「影」より 著者:芥川竜之介
こへは、滅多《めった》に光を落して来ない。が、海の近い事は、疎《まばら》な芒《す
すき》に流れて来る潮風《しおかぜ》が明かに語っている。陳はさっきからたった一人、....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
《おうむ》を飼いながら、これも去年の秋|幕《まく》の陰《かげ》から、そっと隙見《
すきみ》をした王生の姿を、絶えず夢に見ていたそうである。
「不思議な事もあればあ....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
金無垢地《きんむくじ》に、剣梅鉢《けんうめばち》の紋《もん》ぢらしと云う、数寄《
すき》を凝《こ》らした煙管《きせる》である。
前田家は、幕府の制度によると、五....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
「玄鶴山房《げんかくさんぼう》」の額や塀越しに見える庭木などはどの家よりも数奇《
すき》を凝らしていた。
この家の主人、堀越玄鶴は画家としても多少は知られていた....