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「すっきり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

すっきりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
うかび、風はそよりともせず、雲は動かなかった。地平線は金色に光っていたが、やがてすっきりしたうす緑色になり、それからさらに頭上の空を染める様な濃紺に変っていった....
或る女」より 著者:有島武郎
ので、葉子は喜んでも喜んでも喜び足りないように思った。自分も倉地と同様に胸の中がすっきりすべきはずだった。けれどもそうは行かなかった。葉子はいつのまにか去られた....
聖書」より 著者:生田春月
ね」とKさんを見ると、Kさんのその貴族的な、いかにも旗本の血統を承けているらしいすっきりした顔は、微笑にゆるんで、やや得意の色があった。 「掘出し物だ。ヴィクト....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
に、むら雨のかかる処だの、上杉先生の、結構なお墨の色を見ましたら、実は、いくらかすっきりして来ましたんです。」 珊瑚碧樹の水茎は、清く、その汚濁を洗ったのであ....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
と開けた。 「ご免なさいよ。」 頬被りの中の清しい目が、釜から吹出す湯気の裏へすっきりと、出たのを一目、驚いた顔をしたのは、帳場の端に土間を跨いで、腰掛けなが....
女客」より 著者:泉鏡花
あかりに、くっきり描き出された、上り口の半身は、雲の絶間の青柳見るよう、髪も容もすっきりした中年増。 これはあるじの国許から、五ツになる男の児を伴うて、この度....
婦系図」より 著者:泉鏡花
茶の千筋、平お召の一枚小袖。黒斜子に丁子巴の三つ紋の羽織、紺の無地献上博多の帯腰すっきりと、片手を懐に、裄短な袖を投げた風采は、丈高く痩せぎすな肌に粋である。し....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
の、ぼろ市で、着たのはくたびれた浴衣だが、白地の手拭を吉原かぶりで、色の浅黒い、すっきり鼻の隆いのが、朱羅宇の長煙草で、片靨に煙草を吹かしながら田舎の媽々と、引....
黒百合」より 著者:泉鏡花
も、お前達の世話にゃあならない、どちらへも休みはしないからそう思っておくれ。」とすっきりいった。両人は左右に分れたが、そのまま左右から、道の袖を捉まえて、ひしと....
外科室」より 著者:泉鏡花
いっしょに歩くおまえにも、ずいぶん迷惑を懸けたっけが、今のを見てからもうもう胸がすっきりした。なんだかせいせいとする、以来女はふっつりだ」 「それじゃあ生涯《し....
化鳥」より 著者:泉鏡花
じゃが、うう、知らんのか。」 「誰です、あなたは。」と冷かで、私こんなのを聞くとすっきりする。眼のさきに見える気にくわないものに、水をぶっかけて、天窓から洗って....
菎蒻本」より 著者:泉鏡花
。撫肩の懐手、すらりと襟を辷らした、紅の襦袢の袖に片手を包んだ頤深く、清らか耳許すっきりと、湯上りの紅絹の糠袋を皚歯に噛んだ趣して、頬も白々と差俯向いた、黒繻子....
春昼」より 著者:泉鏡花
いて、線の端がまとまる時、颯と地を払って空へ抉るような風が吹くと、谷底の灯の影がすっきり冴えて、鮮かに薄紅梅。浜か、海の色か、と見る耳許へ、ちゃらちゃらと鳴った....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
子を聞く音がします。……牡丹はもう、枝ばかり、それも枯れていたんですが、降る雪がすっきりと、白い莟に積りました。……大輪なのも面影に見えるようです。 向うへ、....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
でなぶられるのを汚わしがっていた、処女気で、思切ったことをしたもので、それで胸がすっきりしたといつか私に話しましたっけ。 気味を悪がらせまいとは申しませんでし....