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だまし
「だまし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
だましの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
るものもあり、その愉しげな笑い声が蹄のぱかぱか鳴る音にまじって、しんとした森にこ
だましたが、それもだんだんかすかになり、ついには消えてしまった。今まで陽気に騒が....
「寡婦」より 著者:秋田滋
「僕はあなたを愛しています。恋しています。あなたを死ぬほど恋しています。もし僕を
だましでもしたら、いいですか、僕を棄ててほかの男とそういうことになるようなことで....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
た。が、兵は皆思いのほか、平生の元気を失わなかった。それは一つには日本魂《やまと
だましい》の力、二つには酒の力だった。
しばらく行進を続けた後《のち》、隊は石....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
あわてて高這《たかば》いに這《は》いのきながら声をふるわせて、わめき立てた。
「
だまし討ちじゃ。
だまし討ちを、食らわせおった。助けてくれ。
だまし討ちじゃ。」
....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
っと黙祷をなさいましたが、間もなくゴーッという音がして、それがあちこちの山々にこ
だまして、ややしばらく音が止みませんでした。 と見ると、向うに一人の若い男子の....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
のであるが、ただそれは以前の如く、心の表面に跋扈することがない。われ等は言わば、
だましだまし彼を通信の用具に使役して居るのである。そこにわれ等の図り知られぬ苦心....
「或る女」より 著者:有島武郎
と芽は出やせんから。……お前にはふて腐れがいっちよく似合っとるよ……ただしおれを
だましにかかると見当違いだぞ」
そういいながら倉地は葉子を突き放すようにした。....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
。 「あのおそろしい旅をもう一度ですか。とてもとても。私は海の中にはいるほうがま
だましだと思う」 とおかあさんは答えましたが、 やはり子どもは、 「お家に行....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ちて死に、あたりの水は血で赤く染りました。 ポンポン、その音は遠くで涯しなくこ
だまして、たくさんの雁の群は一せいに蒲の中から飛び立ちました。音はなおも四方八方....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
いの背中のうしろにいわえつけられました。おいはぎのむすめは戸をあけて、大きな犬を
だまして、中にいれておいて、それから、よくきれるナイフでつなをきると、となかいに....
「海異記」より 著者:泉鏡花
りでいったが、檐の下なる戸外を透かすと、薄黒いのが立っている。 「何だねえ、人を
だましてさ、まだ、そこに居るのかい、此奴、」 と小児に打たせたそうに、つかつか....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
り。渠は千の新を合わせて、なおかつ勝《まさ》ること千の新なるべき異常の面魂《つら
だましい》なりき。 その眉《まゆ》は長くこまやかに、睡《ねむ》れる眸子《まなじ....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
めしあがるんなら、きっとお毒味を先へして、血を吐くつもりでおりました。生命がけで
だましました。……堪忍して下さいまし。」 「何を言うんだ、飛んでもない。――さ、....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
にかしてあげようや、貢さん。」 吐息もつかれ、 「じゃあ、姉さん、あの養子を、
だましてくれるの。」 「ま、しようがないわね。」 「だって、酷い奴だというよ。」....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
て来ているんでしょう。どことかの大金持だの、何省の大臣だのに売ってやると言って、
だまして、熊沢が皆質に入れて使ってしまって、催促される、苦しまぎれに、不断、何だ....