» ちゃぶ台

「ちゃぶ台〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ちゃぶ台の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
、小さな字がおぬいさんだということさえきちんと判っていた。部屋の中央にあるたものちゃぶ台には読みさしの英語の本が開いたまま伏せてあったが、その表紙には反物のたと....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
「はい、はい。」 細君は笑いながら、からの徳利を取って立った。 友人は手をちゃぶ台の隅にかけながら、顔は大分赤みの帯び来たのが、そばに立ってるランプの光に....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
がうっちゃり放しになっている。八畳の奥は障子なしにすぐに居間であって、そこには、ちゃぶ台を据えて、そのそばに年の割合いにはあたまの禿げ過ぎた男と、でッぷり太った....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
急に冷えるのがここらの気候だと思われる。褞袍を浴衣の上に重ねる。それからぽつんとちゃぶ台の前に坐ると、傍の手あぶりには炭火がかっかと熾っている。それでも、ひしゃ....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
をひそめながら呟いた。与力の十二神貝十郎であった。 「旦那、喧嘩ね。気味の悪い」ちゃぶ台があってご馳走があって、徳利と盃とが置いてあり、一方の側には貝十郎がおり....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
注意せねばならない。われわれはなるべく静物写生のためにわざわざ机を飾ってみたり、ちゃぶ台の上へギターをのせてみたりすることはどうかと思う。それよりも私は自然にと....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
から注意せねばならない、吾々はなるべく静物写生の為めにわざわざと机を飾って見たりちゃぶ台の上へギタアをのせて見たりする事はどうかと思う。それよりも私は自然にとり....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
門ともあろう者が、みずからそれを火に焼いて、ようよう一食にありついたというようにちゃぶ台へ向かいました。 しかし、そのときふと気がついたのは、そこにちんまりと....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
からいっぱい、どろどろの黒血を吐きながら、すでに変死を遂げていたからです。それもちゃぶ台の上には飲みさしの一升どくりと大茶わんが置かれたままでしたので、むろんの....
酒徒漂泊」より 著者:佐藤垢石
、土佐の国には諦めをつけ、神戸に渡ったのである。 神戸では本町二丁目裏の大きなちゃぶ台のある近所の口入れ屋の二階に、四、五日ごろごろしていたが、そこでも仕事は....
次郎物語」より 著者:下村湖人
うに茶の間の方に行った。 そこには誰もいなかった。もう昼飯がすんだあとらしく、ちゃぶ台の上には薬罐と飯櫃だけが残されていて、蠅が五、六匹しずかにとまっている。....
次郎物語」より 著者:下村湖人
、そう言って、二階へかけあがった。 「だしぬけに、どうしたんだね。」 と、まだちゃぶ台のそばで茶を飲んでいたお祖母さんが、不機嫌そうに、俊亮にたずねた。 「い....
次郎物語」より 著者:下村湖人
、七十ぐらいの、品のいい、小作りなお婆さんがまず三人に声をかけた。お婆さんと同じちゃぶ台には、三人の男の子がならんでいて、めずらしそうに次郎たちを見た。昨夜の老....
悶悶日記」より 著者:太宰治
輪蹴った。バケツ蹴飛ばした。四畳半に来て、鉄びん障子に。障子のガラスが音たてた。ちゃぶ台蹴った。壁に醤油。茶わんと皿。私の身がわりになったのだ。これだけ、こわさ....
女の首」より 著者:田中貢太郎
吉は二階をおりてから下の室へ往った。そこでは五十ぐらいになる胡麻塩頭の主翁が汚いちゃぶ台に向って酒を飲んでいた。ちゃぶ台の向いには髪を櫛巻にした、主翁よりも一ま....