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ちゃん
「ちゃん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ちゃんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
に流蘇《ふさ》の長いトルコ帽をかぶっている。
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「坊
ちゃん、スウェエタアを一つお買いなさい。」
「僕は帽子さえ買えないんだよ。」
....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
、何であなたの仰有《おっしゃ》る事に、いやだなどと申しましょう。御姫様はこの奥に
ちゃんと、独りでいらっしゃいます。どうか御遠慮なく中へはいって、御つれになって下....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
好《い》いが、メリイ・ゴオ・ラウンドと来ているんだ。おまけに二人とも木馬の上へ、
ちゃんと跨《またが》っていたんだからな。今考えても莫迦莫迦《ばかばか》しい次第さ....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
《とっこ》の湯」の名前を生じた、大きい石の独鈷があります。半之丞はこの独鈷の前に
ちゃんと着物を袖《そで》だたみにし、遺書は側《そば》の下駄《げた》の鼻緒《はなお....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
るのだった。叔母はしばらく黙っていたが、やがて額で彼を見ながら、
「お絹《きぬ》
ちゃんが今来るとさ。」と云った。
「姉さんはまだ病気じゃないの?」
「もう今日は....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
いんぎん》に会釈《えしゃく》をした。貧しい身なりにも関《かかわ》らず、これだけは
ちゃんと結《ゆ》い上げた笄髷《こうがいまげ》の頭を下げたのである。神父は微笑《ほ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
《いま》に蝙蝠印《こうもりじるし》の除虫菊《じょちゅうぎく》が二缶《ふたかん》、
ちゃんと具えつけてあるからである。
わたしは半三郎の家庭生活は平々凡々を極めて....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
「ふん、犠牲的《ぎせいてき》精神を発揮してか?――だがあいつも見られていることは
ちゃんと意識しているんだからな。」
「意識していたって好いじゃないか。」
「いや....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
猾そうな微笑を浮べました。 「一体日米戦争はいつあるかということなんだ。それさえ
ちゃんとわかっていれば、我々商人は忽ちの内に、大金儲けが出来るからね」 「じゃ明....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
しまったのである。会えば彼らが何を云い出すか、また自分が何と答えるか、私にはもう
ちゃんとわかっているのだ。私はそんなにまで彼らの変化に乏しい思考のかたっていなけ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ファラデーの実験室 実験の道具がすっかり揃ってから、ファラデーは実験室に来る。
ちゃんと揃っているか、ちょっと見渡し、引出しから白いエプロンを出して着る。準備し....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
あると想像されては困る。それどころか、彼の罰し方はただ厳格一方というのではなく、
ちゃんと差別をつけていたのである。彼は、弱いものの背から負担をとりのぞいて、それ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
ていた。石ただみのうえをこつこつと歩いて来る跫音を聴くだけで、もう誰が来たのか、
ちゃんと解るようになってしまった。 見なれない顔が一つでも教会へ来れば、彼にと....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
に白波を追っていた連絡船の中で、夢野久作の正体を発見したのである。 「オオ、ジッ
ちゃんじゃないか、此頃あたしゃ、こげえなこと、しよりますやなァ」と、額から鼻、鼻....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
太郎右衛門と朝太郎を同道して、代官様の前に表われました。すると代官様と家来たちは
ちゃんと室の外までお出迎えして、朝太郎を床の間の前に坐らせて、丁寧にお辞儀をしま....